ss 戦場

本日は、週一お休み宣言初日ですっ!

思いっきり羽を伸ばしますっ!


ちなみに下のやつは、ボツになったやつです。

時系列的にはリトア王国vsお母様あたりです。

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「いよいよ明日か・・・・・・」


「お義父さんはどうして参戦を決意したのですか?」


「娘とお前に楽させてあげたいと考えたからだ。」


「え?」


若い男は、思わず驚きの声を上げた。

今回の戦争では、リトア王国内の全ての村に対して徴兵令が出された。

各村から若い男を数名と、志願兵を募集するという内容であった。若い自分は強制であったが、もう40歳近い義理の父には参加義務は無いはずだ。


「ここだけの話だが、俺は戦争で稼いだお金でハーンブルク領への片道切符を買ってやろうと考えていた。」


「ハーンブルク領ですか・・・・・・」


「あぁ、俺のような年寄りはともかく、お前さんのような若い者はハーンブルク領に移民した方が幸せな暮らしができるはずだ。」



男の仕事は、王都と村を行き来するものであったため、普通の国民よりも情報を多く仕入れており、教養もあった。

そのため、男には現実が見えていたのだ。

しかし、移民にはお金がかかる事も同時に嫌というほどわかった。ハーンブルク領の同盟国ならばともかく、敵対している国となるとどうしてもお金がかかる。

そこで、今回のジア連邦共和国戦でお金を稼ぎ、娘夫婦にお金をプレゼントしようと考えたのだ。

唯一の誤算は、娘の夫も徴兵されてしまった事だった。

その時から、男の1番の目標は変わった。



✳︎



「これより、敵軍に攻撃を仕掛けるっ!良いなっ!」


「「「おぉーーっ!!!」」」


隊長の声に、周りにいた男達の声が重なり、それぞれ手に持った武器を掲げた。


「そういえばお義父さん、今回の戦争はどこの国と戦うんですか?」


田舎の人間は、自分の村の外側を知らない。決して彼がおかしいというわけではなく、これが普通であった。

男は、簡単に説明を始めた。


「ジア連邦共和国だよ。」


「へ〜」


もちろん彼は聞いた事もないだろう。いくら隣国といっても、何しろ最近できた国だ。


「ハーンブルク家との戦争で負けたサラージア王国で内乱が起きたんだ。反乱は成功して、野蛮な者達がジア連邦共和国という国を作り上げたらしい。今回の戦争は、その野蛮な連中がリトア王国を攻めないようにするための戦争なのだ。」


男は自信満々に言った。男は、そう信じきっていたのだ。自分が、世界の全てを知っているわけではないとは知らず・・・・・・


「流石お義父さん、物知りですね。」


「大義はこちらにある。それに、ポラド王国からの援軍も来るそうだ。まぁ負ける事はないだろうな。」


「では・・・・・・」


「あぁ、ジア連邦共和国の連中には悪いが、今回の戦争は楽なものになるだろうな。」


この時、男やその他の兵士達は、今回の戦争は楽なものだろう確信していた。


だというのに、戦場は残酷であった。


「お、おいっ!しっかりしろっ!」

「はぁはぁはぁ、痛い、痛いっ!」

「くそっ!何なんだアレはっ!」


指揮官の突撃命令と共に、一斉に走り出した俺たちであったが、もう既にリトア王国とポラド王国の敗北は決まっていた。


戦争が始まってすぐに気づいた。今回の戦争の相手が、ジア連邦共和国ではなくハーンブルク家である事を。

鉄砲の存在はもちろん知っていた。リトア王国にも数丁あると聞いている。だが、この数と精度は知らなかった。

初撃で隣を走っていた者が倒れ、すぐに飛んできた2発目で周りにいた者達が次々と倒れていった。


文字通りの地獄、ただでさえ足元が悪くまともに攻撃できないというのに、死体となった味方の兵士が邪魔で上手く進めない。

その上飛んでくる、見た事も無い爆弾。

燃え上がり、右も左もわからなくなる。

そんな中、神の導きか、男は生き残っていた。


「おい、しっかりしろっ!」


「あ・・・・・・」


男は、自分よりも前に倒れた義理の息子を心配した。何かに引っかかって偶然倒れてしまった男とは違い、彼は右脚を撃たれた。

おそらく致命傷では無いと思うが、彼はその場で動けずにいた。

このままでは炎に巻き込まれる。


あれほど威勢が良かった隊長は、既に死んでいた。

同じ釜の飯を食べた戦友も、炎に包まれていた。


男は、何とかまだ息のある義理の息子なら肩を取ると、身を屈めながら後退した。


「よし、もう少しだ。踏ん張れ。」


「ず、びば、ぜん。」


「大丈夫だ、生き残れば、また明るい明日がある。今は自分が生き残る事だけを考え・・・・・・」


直後、いきなり身体がガクンと揺れた。

痛みはない。だが、自分の服が自分の血で赤くなっていくのがわかった。

そして理解した、あぁ俺は撃たれたのか。


脳がそう判断した時、男は前へと倒れた。

だんだんと力が抜けていくのがわかる。同時に倒れた若い男は、何が起きたのかを理解し、1人で発狂した。


「お義父さん?あぁぁあぁーー」


しかし、そんな彼の叫びも虚しく、銃声によってかき消された。



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少しばかりの余裕があった時期にちょっとシリアスな感じのやつを書きたいと思って、ノリと勢いで書いたやつです。

私の文章力の無さがよくわかる。


ちなみに現在の私は全く余裕無いです。

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