第43話

そのまま力を込めると、細い腕がボキッ! と音を鳴らして折れる感触がした。



花子が悲鳴をほとばしらせてその場に倒れこむ。



光平は花子の体に馬乗りになり、ハンマーを振り上げた。



いやだ。



こんなことしたくない!



感情だけがあふれ出して涙がこぼれた。



花子が青い顔をして自分を見上げている。



この子だけは、どうか助け――っ!!



光平の腕が、ハンマーを振り下ろした。




END

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仮面 西羽咲 花月 @katsuki03

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