古城の殺人

@mannzigawa

プロローグ

間も無く夏が明けようとしている。

いつ頃からか行きつけになっているカフェで一人、暇を潰していた。いつもなら、もし“あんなこと”が起きなければ、ずっと一人で昼を過ごしていたのだろう。

でももう一人じゃないのだ。今は、今となっては“よくわからないアイツ”がいるから一人ではない。そして今、この瞬間も彼女を待っている。

何度フラッシュバックしたかわからないあの何とも言い難い『殺人事件』。

今もそのことを思い巡らせている。

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