不運 そしてまた 「不運」

「痛い...とても痛いのだ!」

見ただろう!さっき階段から落ちたんだ。なぜだ?

そんなことはわかりきっている、不運なのである。

「兄ちゃんホントにドジだねぇ」

弟の発言である。

あえてもう一度言おう。

弟の発言である。

「今日から新しい学校だって言うのに、ついてないんだよなぁ。学園でこんなこと起きないといいけど...」

何を隠そう、今日から悪夢学園に入学なのだ!

全くふざけている。名前からして何か起きる。

否、起きなければおかしい。

「兄ちゃんとりあえずもう学校行きな!今日もかっこいいぞ!」

「うるせぇ!...行ってくる。」

この男...照れた。弟から弄られて照れたのである。 そっち系のひとなのだろうか。





登校...それは学校へ行くための道をひたすら歩く。歩く。歩くのである。

みな、わかるだろう。読者よ、わかるであろう。私が何を言いたいのか。


「おい!看板が落ちてきているぞ!しょうねぇぇぇぇん!!!!」


道端のしらない人すら声を張り上げてしまう。その間二秒。

看板が地面に到達するのに必要な時間半分はなくなっているだろう。


「いてぇぇぇぇえ!!!!!!」

もちろん激突した。したのだが、町行く人は目を見開く。

なぜか?年がら年中不運なのだこの男は。この程度。

「いつものことだからなぁ」



この男、不運である。

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