不運 そしてまた 「不運」
「痛い...とても痛いのだ!」
見ただろう!さっき階段から落ちたんだ。なぜだ?
そんなことはわかりきっている、不運なのである。
「兄ちゃんホントにドジだねぇ」
弟の発言である。
あえてもう一度言おう。
弟の発言である。
「今日から新しい学校だって言うのに、ついてないんだよなぁ。学園でこんなこと起きないといいけど...」
何を隠そう、今日から悪夢学園に入学なのだ!
全くふざけている。名前からして何か起きる。
否、起きなければおかしい。
「兄ちゃんとりあえずもう学校行きな!今日もかっこいいぞ!」
「うるせぇ!...行ってくる。」
この男...照れた。弟から弄られて照れたのである。 そっち系のひとなのだろうか。
登校...それは学校へ行くための道をひたすら歩く。歩く。歩くのである。
みな、わかるだろう。読者よ、わかるであろう。私が何を言いたいのか。
「おい!看板が落ちてきているぞ!しょうねぇぇぇぇん!!!!」
道端のしらない人すら声を張り上げてしまう。その間二秒。
看板が地面に到達するのに必要な時間半分はなくなっているだろう。
「いてぇぇぇぇえ!!!!!!」
もちろん激突した。したのだが、町行く人は目を見開く。
なぜか?年がら年中不運なのだこの男は。この程度。
「いつものことだからなぁ」
この男、不運である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます