死闘2

 ブモォォォォォォォ!!!!


 バリィン!


 ミノタウロスが地面の氷を砕いたのを見て、各々地面の氷を砕き始めた。

 それに加えて、魔法が使える個体は地面を温め氷を溶かし蒸発させる。


「チッ!『複合魔法・ストーンランチャー』」


 俺はそれを見ながら出来るだけ数を減らす為、地面から石のミサイルを沢山作り魔物の群れに飛ば

 す。


 ズドドドドドド!!!!!


 石のミサイルは弧を描き魔物の群れに突き刺さる。

 それだけじゃ無い、ミサイルの中には火魔法と風魔法の複合魔法である『ブルーファイア』が込められている。

 ミサイルが着弾し魔物を押し潰す役目を終えた石の筒が壊れ、中から10000度の青き炎が魔物を焼き尽くす。


 グガァァァァァァァァァァ!!!!!!


 青き炎により魔物達は火達磨になり、消火の為に地面を転がることすら出来ずに灰になる。

 しかし、青き炎は消えない。


「『サイクロン』」


 青き炎を巻き上げ火災旋風が出来上がる。


 ゴォォォォォォォォォ!!!!!


 熱風を撒き散らし魔物の命を刈り取る死神と化す。


 熱を帯びた空気を吸い喉を火傷し魔法を使えなくなったり、火災旋風に吸い込まれ粉々になったり、

 尋常じゃない威力を誇るがそれだけじゃ無い。


 ヒュン!ヒュン!


 魔物が脱ぎ捨てた鎧や死んで手放した剣や斧、はたまた魔物が落とした魔石まで巻き込み、音速で辺り一面に飛んでいき魔物を穴だらけにする。


 グギャァ、ァ、ァ


 魔物が苦痛の声を漏らすのが聞こえる。


「ふぅ、だいぶ減ったな。

 流石にユニークモンスターやボスのユニークもこれには耐えられないか。

 さて、後は残党狩りだ」


 今までの魔法で3分の2は死んだ、後は死にかけの残党のみ。

 アッシュは身体超強化を使用している為、常にスローモーションに見えている。

 数千の魔物を斬り殺すことなど容易である。


「蛇骨は・・・使えないか。

 じゃあ刀王、行くぞ」


 俺は刀王を手に残党に走り寄った。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ブモォォォォォ!!!!


 ブゥゥン!!


「遅い」


 スパ


 ブゥ、ブモォォ


 ミノタウロスが鉄の大斧を振りかぶり走り寄って来たアッシュに叩きつけたが、遅い、余りにも遅い。

 アッシュに躱され、カウンターで下から斜め右上に斬り上げられ真っ二つになり苦悶の表情をしながら倒れる。


「次!」


 スパ


「次!」


 スパ


 アッシュは魔物の群れの中を舞う様に移動し、死神の様にすれ違い様に命を刈り取る。


 ガァァァァァァァ!!


「いくら吠えたところで結果は変わらない」


 スパ


 ハイオーガが己を鼓舞する為、大声を上げアッシュに攻撃を仕掛けるが結果は変わらない。


 ガァ、ァ、ァ


 ハイオーガは敢え無く倒れる。


 カン カン


 弓矢を装備している魔物が矢を仕掛けて来るが金剛を使用しているアッシュの防御を突破出来ない。


「鬱陶しいな、『ストーンバレット』」


 バババババ!!


 アッシュは『ストーンバレット』を使用し遠距離攻撃をして来る魔物を殺した。

 その間もアッシュは動き続け魔物を殺し尽くした。


「・・・終わりか・・・ん?」


 カタカタカタカタ


 妖刀蛇骨が揺れ出した。

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