第8話 言い訳

 こんにちは。

 源九郎義経です。


 あと、もっとちょっと個人的な言い訳。

 静にしたい言い訳。


 絶世の美女はウチのママだけど、天気さえ変えてしまう白拍子の静御前。天が地上に贈った宝。ボクの大事な大事な大事な舞姫。ボクは絶対に静のことが好きっていうか。それは知ってる?


 静には言いたいことが山ほどある。

 言えていないことも山ほどあって。


 同じじゃないかって、どう違うって話なんだけど、たぶん違って。ホントにホントに山ほどあって、いくら時間があっても足りないくらいある。

 でも、結局のところ、それらで何が言いたいのかというと、たったひとことになる。いくら言葉を重ねても、たった一言になるわけで。


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 好きです。


 たったそれだけのことなのに、どうして伝わらないのだろう。



 あと、弁慶の言い訳は聞かない。

 弁慶はボクに言わなきゃいけないことあるよな。ないとは言わせない。


 ボクはお前のしたことに腹が立っている。

 が、ボクだって人のことは言えない。


 だからとりあえず『ありがとう』としておこう。

 言い訳いらない。


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