第145話 ステンドグラスを作る女
前回はオレが面接官をした話をした。
看護学校の入学試験で、対象は高校生だ。
今回も面接試験の話をしたい。
「高校時代に頑張った事は何でしょうか?」
面接官としてオレは女子高生に尋ねた。
「文化祭ですね。皆でステンドグラスを作りました」
ちょっとありきたりかな、もう少し続けてもらおう。
「高校の玄関ホールをステンドグラスで飾ることになったんです」
「まさか本当にガラスを入れたわけではないですよね」
「いえ、色のついたセロファンでステンドグラス風にしました」
なるほど。
「どういう苦労があったのでしょうか?」
「新型コロナのせいで皆が集まることができなくて。メンバーが自分の家でそれぞれのパートを作りました」
「メンバーは何人ぐらいですか?」
「10人ぐらいです。できるまでは自分が何をやっているか分からなくて……」
そりゃそうだ。
「文化祭の前日に初めて皆が自分のパートを持ち寄って組み立てたんです」
「ふむふむ」
「予想以上に立派なステンドグラスが完成しました」
「おおーっ!」
「コロナ禍であまり顔を見ることのなかったクラスメート達と力を合わせて作ったんだと……」
まさに青春だ!
「そう思ったら、泣いてしまいました」
「きっと達成感があったことでしょうね」
「私にとっては高校生活で最高の思い出です」
その場で「合格!」と言いそうになる。
ステンドグラス作り、何だかオレも仲間に入れてもらいたくなってきた。
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