その35.ファッションを楽しみたいけどどうしよう、という話
最近になって、だいぶ自分の性自認の揺れが落ち着いてきた気がします。
前は、かなりF寄り(女性寄り)の中性だった感覚だったのですが、ここ半年くらいは、もう少し真ん中寄りで、ちょうど男女の中間、ノンバイナリーのように感じることが多いです。
それもあって、春以降は、メンズも買いそろえたり、買いなおしたりすることも増えました。
前はレディースがメインであり、あまりメンズには固執していなかったので、ずいぶんと適当な恰好をしていた気がします。
この夏は特に暑い日が続いて(というか現在進行形ですよね……)、夏服も買いなおして、割と満足できた気がします。
ただ、ちょっと問題が起きているのも確かなんです。
私は職場で異性装しているので、だいたいのレディースの服は職場のロッカーに置いてあります。
ただ、あまり大きくはないので、普段は段ボールとかに着ない季節の服を仕舞っていたのですが、この夏にロッカー周りを整理するように言われてしまい、今まで置いていたスペースに服を置いておくことができなくなったのです。
何年間もかけて集めたレディースの服は、結構な量になっていました。
でも全部は入りきらないし、泣く泣く、本当に着たい物だけを残して、残りは処分することに……。
だから、今は職場のレディースが減ってしまい、結構寂しく感じています。
あまり増やすこともできないので、できれば、「家で着られる、メンズっぽいレディース」が欲しいのですが、これがなかなか見つからない。
マルイのウェブサイトでよく買い物をするので、お気に入りのブランドを頻繁にチェックをしているのですが、フェミニンなものがやっぱり多い。
フェミニンなのも好きだし、本当は着たいのだけれど、職場でのスペースの問題とかもあるので、できたら家で着られるものがいい。
でもそうなると、余計に少なくて……。
今、かなり気になってるのが、レディースの開襟シャツ。大き目で、ゆったりとしているし、シャツの下の部分がキュッと絞っているスタイルなので、可愛い。
ただ、これをメンズとして家で着るには、少し可愛すぎるんですよ。
子どもは何も言わないだろうからいいとしても、妻が何か言いそうな気がしていて……。
波風を立てすぎないようにしようと心がけているのですが、これくらいは大丈夫なのではないか、という気持ちと、いやいや、ボタンの位置がそもそもレディースだしすぐにばれるでしょ、という気持ちの間で苦しんでいます。
ファッションをもっと楽しみたいんだけどなぁ。
もっと気楽に。
ファッションで思い出したのは、好きだったファッション誌『MORE』で、佐藤栞里ちゃんが、卒業になったんです。
大学病院に鬱病で入院してた頃からファンになって、ずっとMOREの紙面で見ていたのですが、栞里ちゃんが最後に出た号は、久しぶりにデジタルじゃない、雑誌で買いました。
あまり最近はMOREも読まなくなってきてるし、読んでも自分と同化できないから、苦しい思いをする、っていうのもあったんですが……久しぶりにファッション誌を眺めるのも楽しいなと思えました。
ファッション誌であれ、ファッション自体であれ、結局は自分の気持ち次第なんでしょうね。
構えすぎずに楽しみたいなと思います。難しいんですけどね。
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