19 お正月の遊び

 昭和のお正月の遊びと言えば、何だと思いますか?

最近の子供達の遊びはゲーム機を使ったものが多くなりましたが、私が小学校の頃は、

「いろはかるた」「すごろく」「福笑い」「凧揚たこあげ」「羽子板はごいた遊び」などがありました。

 私は三姉妹だったので、羽子板遊び(羽根つき)を良くしていました。


 羽根つきの遊び方は、羽子板を持った二人が向かい合い、互いに羽根を突き合う「追い羽根」と、一人で落とさずに何度突けるか競う「揚げ羽根」があり、追い羽根では羽根を落とすと顔に墨を塗る罰があったりしました。

実際には、顔に墨を塗ったりしたことはありませんでしたけどね。だって女の子なんだもん( ´艸`)

 追い羽根はなかなか難しくて続かないんです。出来るだけ高く上げて、羽根が落ちてくるまでの余裕を持たせながら、きゃあきゃあ言いながら遊んでいました。


 羽子板の歴史を調べてみると、7世紀頃から宮中で行われていた『毬杖ぎっちょう遊び』が起源と言われています。これは先がへらのような形をした杖(毬杖)でまりで打ち合う遊びです。この杖が変化して羽子板になったと考えられています。これが鎌倉時代になると羽根つき遊びになってきたそうです。


 赤ちゃんが、初めて迎えるお正月の事を「初正月」と言いますが、昔はそのお祝いとして、女の子には「羽子板」、男の子には「破魔矢はまや破魔弓はゆみ」を贈ると言う風習がありました。これは縁起物で、魔除け・厄除けの意味もあり大切な日本の風習でした。

我が家にも、「飾り用」の羽子板があり床の間に飾ってありました。

日本髪を結って綺麗な着物を着た人形が羽子板に張り付けてあります。

この飾り用の羽子板が蔵の中にしまい込んでないかと探してみましたが見つからず残念でした。

実物がなかったのでネットで取り寄せた画像を近況ノートに添付していますので良かったら参照してみて下さい。


  https://kakuyomu.jp/users/cocopin/news/16817139555425976494


 「すごろく」は、ご存じだと思いますが、じゃんけんをして順番を決め、サイコロを振って出た目の数だけ駒を進めるゲームです。

止まったマスに書かれている指示に従いながら、進んで行きます。

「一回休み」とか「物まねをする」とか「歌を歌う」とかがあり、中には「振り出し(スタート)に戻る」とか「3マス戻る」とかがあったりして、なかなかゴールに行けなかったりマスの指示に従うパフォーマンスで結構盛り上がりますね。子供雑誌の付録に付いていたものを使って遊んでました。


 「福笑い」も子供雑誌の付録に付いていて、それを使って遊んでいました。

お多福などの顔の面の輪郭を描いた絵の上に、目、口、鼻、耳などのパーツを傍に置いて、目隠しをした人が、パーツを手に取り、形や大きさを手探りで確認して顔の中に並べていきます。全てのパーツを並べ終わったら、目隠しを外します。

出来上がった顔の面白さを見て楽しみます。

結構、面白い顔が出来上がりゲラゲラ笑えます。簡単に出来る遊びで、盛り上がります。


 「凧揚げ」は家の周りにご近所の広い田んぼがあり、お正月に親戚の従妹たちが集まると凧揚げをして遊びました。昔は何処の田んぼだろうと我が土地のように自由に使って遊んでいました。

上手く風に乗って高く凧が上がった時は嬉しくて、子供同士で競い合ったものです。


 凧揚げの歴史を調べてみると、凧揚げの始まりは、中国でもともと戦の時に遠方にいる味方への連絡手段として軍事目的で使われていたようです。

それが平安時代になると貴族の遊戯として日本に伝わり江戸時代前までは限られた階級の人の遊びでした。

 その後、江戸時代に入ると身分の差に関係なく流行していき一般庶民の間でも大人気となり、イカの形や装飾した華やかなものなど様々な凧が登場したようです。

江戸時代後期にはお正月の遊びとして、全国でも親しまれるようになりました。

また、願い事を凧に乗せて「天まで届け」という意味もあり、子供にとって縁起の良いお正月遊びとなりました。


 今思うと昭和の遊びはのどかながらも子供達の豊かな成長を願ったものが多かったんだなぁって思いました。


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