14 石炭ストーブ

 私が小学校に入学した時(1964年)は、木造建ての古い古い校舎でした。

昔、戦争中に傷を負った兵隊さんの収容場所になっていて、夜になると亡くなられた兵士の幽霊が出ると噂もあり、怖かった覚えがあります。


 隣の敷地では、鉄筋コンクリートの新校舎が建設中でした。

新1年生が入学するまでに、間に合わなかったのか、そこら辺の事情は定かでありませんが、2学期から新校舎へ移りました。

ピカピカの新校舎になり嬉しかった記憶があります。

なんと、和式ではありますが、ボットントイレから水洗トイレになりました。

 新校舎なので全てが最新と思いましたが冬になると、石炭ストーブが登場しました。

燃料は、勿論、石炭です。

石炭ストーブの真ん中辺から煙突がついていて、天井を伝って外に出してあったように思います。

 この石炭ストーブを焚くのは、当番制になっていて、1年の時からだったかは覚えていないんですが、当番の日は、早めに登校し、石炭が保管してある場所から、(どうやって運んだか記憶にないけど、たぶんバケツみたいなものに入れて)教室まで運び、火をつけて、石炭で燃やしていました。

周りは柵で囲ってありました。

 雪が降ると、休憩中は外に出て雪合戦などして遊んで手袋が濡れてしまうので、柵に引っ掛けて干して乾かしていました。

あまりに寒いと休憩中は外に出ず、ストーブの周りにみんな集まって温まっていた記憶もあります。

 ストーブの上にはタライみたいなものを置いて、それに水を張り給食に出ていた、瓶入りの牛乳を温めたりしていました。(昭和だなぁ)

 給食と言えば、学校内に、給食室があり、そこで給食が作られていました。

お昼の給食で、コッペパンの時があるのですが、そのコッペパンをうっかり床に落としてしまったら、普通は「あ~あぁ」と言いながらも諦めて捨ててしまいますが、驚くなかれ、私の小学時代は、落としたコッペパンを給食室に持って行き、「給食のおばちゃ~ん、パンを落としたので焼いて下さい」とお願いして、焼いてもらってそれを食べていました( ´艸`)

なんと落ちたパンも、加熱したら殺菌効果があり大丈夫と考えられていました。

1に消毒、2に消毒の今の時代には通用しませんね。

大らかすぎる時代でした。


石炭ストーブですが、いつまで続いたのかは、覚えていません。

 ただ、私の場合は、中学校も入学する時(1970年)に、3つの中学校が合併して、新校舎になりました。

その時は、スチーム暖房になっていました。

この頃から、石炭ストーブも、徐々に消えて行ったのかもしれません。

 ちなみに、この合併して新校舎になったのがきっかけで、女子の制服がセーラー服に変わり、私は憧れのセーラー服が着れたので嬉しかったです。

髪型は、おさげ髪(これは昭和の言い方かな?)でした。たまに、ツインテールやポニーテールの時もありました。

今は、絶対できない髪型です。


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