第13話 自動車学校 ファイナル

(木村ぁ……)


神がいるのなら神の名を剥奪して駿河湾に沈めているところだ。しかしこやつで始まった自動車学校。やってやろうじゃないか。先攻は僕。タイヤ周りの確認に車内の確認。そして深呼吸をしながら親父の言葉を思い出した。


「あ?自動車学校の実技試験つーのは、要は交通ルールをちゃんと守れているかの確認だ。よく横断歩道を渡ろうとしてる人がいるけど通過したりする奴いるだろ。そういう時はまず停まれ。速度が30キロなら30キロ越さず走ればいい。仮に事故を起こした時に警察からどこの自動車学校出なのか調べられたりするからな。あいつら的にも下手な奴を卒業させて評判落としたくないんだよ。」




まずはエンジンキーを差し込んで回し、バックミラーを調整、ドアの鍵をロック。


「〇〇〇〇〇〇番、森、お願いします」


パーキングからドライブモードへ、クリープで前に出て左ウィンカー。そして坂道を降りていざ道路へ。走っている途中、カス木村が


「もうちょっとスピード出して」


なんてほざこうにも絶対に聞かない。何故なら僕は法定速度で走っているから。少しイラッとしたのかカス木村は


「ほら、もっと出して」


(うるせぇ……ぼかぁなぁ、今法定速度の鬼になってんだよ……喋りかけんなカス!)


無事に折り返し地点に着いた瞬間、僕の実技試験が終わった。ゲロ木村は不満そうにしてたが、僕は肌が5歳児くらいの艶肌に満面の笑みで車を降りた。


結果はもちろん合格。そのあと二俣川で筆記を受けて見事に免許獲得!!いい体験させてもらいましたわ!!稲田さんありがとうございました!美味しいラーメン屋さんを見つけているといいなぁ。

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