第十四話 「Орбита(周回)」

「ど、どうって―――、」


「・・・・・」


"スッ


「・・・・!」


困惑した表情を三咲が浮かべているのを見て、


隆和は背を向け、再び誰もいない


会議室に置かれている円卓の周りを


周り出す.....


"コッ コッ コッ コッ―――、


「今、ここにいる三人は、


 この藻須区輪亜部新聞社の紙面、


 アロ!・コムソモーレツ....」


"コッ コッ コッ コッ―――...


「な、何なんですか―――!」


「・・・・」


やたらと、遠回しに言葉を伝えてくる様子を見て


三咲が不安そうな表情を浮かべる.....


「そして、アラベスク、日朝本社が


 共同で運営しているEarth nEwsの


 ニュースサイト―――」


"コッ コッ コッ コッ――――...


「・・・・」


「・・・・」


"コッ コツッ!... コッ コッ―――....


「・・・・」


「・・・・」


「・・・!」


"コツッ! コツッ コッ コツッ―――


「・・・・」


「・・・?」


「・・・・」


"コツッ コツッ コツッ コツッ....!


「―――な、何なんですかっ!


 何なんですかっ!?」


「・・・・」


何も言わず、ただ、無言で部屋の中を


歩き回っている上司、そして


それに対して表情を変えず無言を貫いている


太田の様子を見て、場の雰囲気に


異変を感じ取ったのか、三咲が


金切り声の様な甲高い声を上げる


「・・・・」


"コッ コッ コッ コッ―――


「・・・・」


「・・・・」


「・・・・な、な―――?」


"コッ コッ コッ コッ―――...


「・・・・」


「・・・」


「・・・な、何なんです....


 何なんですか―――」


"カッ!


「つま――」


「―――ひいいいぃぃぃっ!?」


「?」


「ひ、ひぃいいいいいっ!?


 ――――ひぃぃいいいっ!?」


「おい、三咲―――?」


「ひぃっ!? ひぃぃいいいいいっ!?」


「お、おい、三咲―――!?」

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