類は恋人を呼ぶ

甘夏

私は二刀流

容姿、学力、性格、全てにおいて人並み以上の私。

当然、男に困ったこともない。

今だって高身長、高学歴、高収入イケメンの彼氏がいる。

ただ一つ足りないもの。スリルである。

彼は優しい、優しすぎるのだ。

毎回ルーティンのように繰り返される彼とのベッド。

つまらない、もっと刺激が欲しい。


「なあ、今日は一緒に寝ないか?」

「うーん、ごめん、今日は仕事で疲れてるからまた今度にするわ。」

「…そうか、じゃあまたの機会に。」


翌朝、会社に向かう私。

「今日は新プロジェクトの会議があるから帰り遅くなりそう」

送信っと。



「いいのか、彼氏さんに内緒で俺のとこ来ちゃって?一緒に寝たなんてバレたって責任取らねーぞ。」

「いいんですよ、彼には会議で遅くなると言ってるし、何より私のことちっとも疑ってないですから。先輩とは身体の相性がいいんです。私、こう見えて結構器用なんですよ?彼の恋人、先輩の愛人の二刀流なんです。」

「そうかい、そうかい、んじゃ遠慮なく。」


女は自信に溢れた表情で先輩のテクニックと快楽に溺れる。


今頃彼がどこで何をしているかなんて知る由もないままに…

彼と先輩、二人の男の中で自分のプライドと欲求を満たしていくのであった。

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