青春のクワトロトライブ、

東八花

序章

世の中には4本腕の人がいる。


その身体能力は2本腕の人間を遥かに上回り、彼らは古代において神聖視され


一部の者は神として崇められた。


この日本でも西暦1612年4月、二刀流宮本武蔵と巌流佐々木小次郎の決闘


いわゆる巌流島の戦い、武蔵の勝利で幕をおろした決闘。


実は武蔵は幕府から小次郎討伐の密命を受けていた。当時、立ち上げ間もない江戸幕府は異文化、異種族の力を恐れたのだ。


佐々木小次郎は4本腕だったのだ。それから約400年、物語は現代の日本から始まる。




先輩は僕の通う高校の一つ上の先輩で現在2年生、今年の春3年生に進級する。


その長身とロングヘアがトレードマークで剣道部に所属しており来年度の部長候補だ。学業の成績も学年上位で同級生や後輩からも慕われる才女だ。


何故そんな高嶺の花と成績も中の下で帰宅部の下級生の僕が接点を持ったのか?話は1年前に遡る。

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