2023年 3月12日 死ぬ覚悟も生きる勇気もない自分が居る。死を望まれているのではないかと考えたりなどもする。-残り2日-
最近、でもないか。マイナス思考がぐるぐると私を縛り付ける。
身体が思うように動かないからかもしれない。
たとえば、この作品を書いていて、読んでくれている人がいて、そして。
……この作品を読みに来る人の一体どれぐらいが私の「死」を待ち望んでいるのだろうか。
と、考えてしまう。
……明後日がきて、それでも、私が生きて居たら、なんだ、死なないのかよ、とがっかりされるんじゃないだろうか。
そんな風に考えてしまう。
今日、私は、家族の職場つながりの宴席に出て、カメラマンをしてきた。
デジタルデータを各方面に渡せば両親に頼まれた仕事は済むのだが、紙焼きにして、相手に郵送で届けることをしようと思っている。
それぐらい気を利かせれば、自分のなけなしの立場が少しは良くなるんじゃないかな、なんて。
……明日は、前のアルバイト先の方が趣味でやっている個展に行く。
そのためのお土産のお菓子も今日、デパートで買ってきた。
水曜日は病院。木曜日は数少ない仕事の日。
3月14日の周辺に予定が立て続けに入っている。こんなのはほぼニートの私には珍しいことだ。
朝、マロンの散歩に行き、気温が大分高く、春の温みを帯びていたことに驚き、
早咲きの桜に目を細めた。
……最近、大好きだった『いとしのムーコ』という漫画のモデルになったワンコが16歳と4か月で亡くなったことを知る。
老衰だそうだ。
うちの犬のマロンが16歳になるまで1年を切った。
私は。
私は、私は、私は。
「マロン、風が気持ちいいね。お花が咲いているね」
私がマロンに話しかけてもマロンはどこ吹く風で電柱の匂いを嗅いだり、すれ違う犬を気にしたりとそれどころではない。
「おめめ、白くなったね。でも、まだ食欲もあるし、大丈夫かなあ」
独り言を、ふわりと通りすがりの紋白蝶がさらっていく。
私は、死ぬ覚悟がない。
でも、生ききる勇気もない。
毎日泣きべそをかきながら、マロンの死におびえ、両親の老いにおびえ、生きている。
そんな私を笑うかのように芽吹いた緑がさわさわ揺れる。
強くなりたい。強くなる方法が知りたい。
再発せずに、社会で生きられるならいいのに。
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