2022年3月20日抗うつ薬を飲み、でろでろに-残り359日-
無事、部屋を片付けることが出来た私は新たに処方された抗うつ薬(及び安定剤等)を服用して3月20日を迎えた。
朝起きて思ったこと。頭がなんとなく痛い。そしていつもより眠い。
鍵の業者がいつ来るかと聞くと「午前中」という非常にざっくりしたお答えを父からもらい、しかも両親とも出かける、という事態を知らされる。
つまり、私はこの眠気の中、頑張って起きて、業者を待って、工事に立ち会わなければならないということで……。
めちゃくちゃ辛い。
眠気覚ましにテレビを見てみても、コーヒーを飲んでみても、目が覚めるどころか、頭の中で思考がまとまらない。ひたすらぼーっとする感覚といえばいいのか、脳みそをでろでろに溶かされる感覚、とでも例えればいいのか。
午後11時30分過ぎになってやっと業者が来た。正直言えば、私はリビングで椅子に座りながら、半分寝こけていた。
眠い目をこすりながら、ドアホン越しに応対し、業者を部屋に入れる。
マロンが突然の闖入者に驚いたのか、喧しく吠えだした。
私は慌ててマロンを抱き上げ、「大丈夫だからね。怖い人じゃないから」と少し曲がったそのふわふわの背を撫でる。
「鍵をつけるのはこの部屋のドアですか?」
「そうです。どれくらいで終わります?」
「金具を取り換えるだけなので10分もかからないと思いますよ」
私が業者のお兄さんと会話をするのが面白くないらしいマロンがまた吠えようとしたので、駄目だよ、と制する。
取付作業を間近で見ていたが、さすがプロだった。
あっという間に古いドアノブを外し、新しい、鍵付きのものと交換する。
私はマロンを抱きかかえたまま、鍵を開け閉めして、その鍵がきちんと掛かることを確認した。
「ありがとうございました」
お茶ぐらい出すべきだったかしら、でも、そんな暇すらなかったな、と思いながら業者を見送った。
「……やっと寝れる……」
やっと施錠できる部屋を手に入れた私は、新しくなった感のある、自室のベッドに横たわった。
眠りはすぐにやってきて、そのまま夕方まで私はコトン、と眠ってしまった。
-残り359日-
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます