終焉など来ない⑨
たった一発の砲によって凄まじい火力で眼前に広がってしまっている異形の国階というのを焼き払っていく。こうでもしなければ対象の撃破というのも気楽に望めるはずもない。
「強引にでもパワーで押し切っていくッ‼」
そしてこの高パワーでも有する装備をぶん回してでもいけばそこで派手にでも戦闘を繰り広げていた巨大なドラゴンの躰を一瞬で消滅させてしまう。
「………………はっやーいッわねぇ」
そのドラゴンの相手でもしていたティアマット・グレイドとしてはその一瞬のことに驚いてしまって言葉だっても大きく出てくるはずもなし。これでどうにかその馬鹿な威力で砲というのをぶっ放しているとんでもない兵器から距離でも取っていこうともする。その際にでもすれ違ったらどこかその気配にでも覚えがある気がした。そうやってやけくそで自分の苛立ちでもぶつけるが如く焼き払っていく動きにはどこか既知である気もするが。
「そんな理由など問いただしていく時間もないか」
時間なんてない。ティアマット・グレイドの前にへと派手な戦闘を行なっていた異形のドラゴンといえばその姿を崩壊でもさせてしまっているはずなのに、それで再びに動き出そうとしている奇怪な現象。ただ一片の肉塊と成り果てようとも未だ生きることをやめようとしないその執念。それには相応の想いが込められている事だろう。
とてもとてもいい想いとは呼べないが。
『ギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ』
「あれだけの熱を浴びても目の前に、眼前にへと映る存在を駆逐しようとするその気概は認めるがだからどしたということ。それはアンタが自分で決めたことでもないのでしょう。であればその全てでも賭けてやる価値など………………いいやそれは自身の価値を自身によって選択できるものがやれること。あたしとアンタではそもそもの境遇が違うか。将来などというのは、どこでぷっつり終わってしまうのかなんていうことの計算で決まるけれど、アンタは仕事が終わればそこで溶かされて自己の消滅なんて………………勝手な妄想。どうせなら個体として誰かにその存在を憶えて欲しいなんて慮るのは余計なお世話かしら」
ティアマット・グレイドは自身の纏う鎧というのを変形させて二輪のマシンにまでしていく。そしてそのままに真っ直ぐその苦しみ悶える肉塊にまで突っ込んでいくことをする。別に必要のないことだ。一瞬すれ違う瞬間にでも手を伸ばしていくことでもしてしまうティアマット・グレイド、これは優しさと呼べるだろうか。たったこの一瞬で身体を消し飛ばしてこの勢いのままに魂を掴んでその短い時間でもと望んでカタチを欲してしまうのは。っだがこういう繊細な意図を要することに関しては点で鍛えられていないために巧くはいかなかった。ただその勢いによって吹き飛んでとかでもなってしまっただけに終わってしまった。
別にいきなり襲ってきた怪物だ。これ一体に対して大した感慨でも持てやしない。
だがそれでもと、不自然にでも望んで下手なことをしてしまったことなどへの後悔だっても同様に圧し掛かってくる。自分のエゴでしかなくただ多くを望み期待をする傲慢な姿が恐らくはそこに映っていたことだろう。それは誰かが見れば悪徳を極めた帝王とでも思えたのかもしれない。
「本当に自己嫌悪にでも陥ってしまうことにでもなってしまう」
特段のことでもなく高速での機動を実現させていく
他を圧倒するだけの性能はあってもそれで仕様が邪魔でもして勝ちにでも望める気がしてくれない。普段ならそれで問題などないのだが、今回の状況とは適していない気もする。
ドカドカと強力な威力でもを有して放っていくことをしていくがそれではキリがないとも思うが。だとしても全力で切断とかをしていけるのが可能だという装備があるからこそ不安もない。
「壊れてしまわないようにッ‼」
レーダー機器とかカメラとかでも確かに運用していけば遠くの光景でも確保でも可能となっている。それでようやく見つけられた。あの両肩にでも付けられている蛇みたいな頸のある怪人。異形の姿でもしていても、自分なら勝てる気がしないと信じられてしまうほどには疲弊してしまっている様子だ。だがここから火力でなんて狙撃のつもりでも撃ちこんでしまえばいいだけ。
「ぶち抜け」
端的にキーボードでも叩いていって照準というのを調整していけばそこから一気にぶっ放すことを実現させていくことを可能となるまでにする。そこで当たるとの確信を得られてしまえば、ここからボタン一つを押してしまう。それで飛んでいくあほらしくなるほどの勢いと火力であったか。
そして正確にでも貫いていってしまう狙撃。右肩と中央の頸というのを削り取ることにまでは成功したが対象を絶命させるまでにはいかなかったらしいか。これで相手もこちらの位置とその正体にも気づいたはずだ。いくら大仰な装備でもいているとはいえ、これでも先ほど同様の姿でもあったばかりだ。
「これで何度もなりましたかねぇ‼」
すぐさま高速での直線移動というのをしていけば一気に火力で前にへと加速を続けていくだけ。前に前にへと飛び出していけばその直後にへと出現してしまうのは誰かといえばザッハークの丁度正面どころか眼前だ。その直度にへとぶち込まれてくるただ一撃の火力。
咆哮として中央の頸から放ってくる強大な威力の攻撃。ただ一撃のものではあるがこれを防いでいく気などない。いくら物騒な毒が含まれていようとも興味はない。
『獲物が逃げていったかと思えばわざわざ義理立てのつもりで向こうからやってくるなんて………………思ってもいなかったものだなぁ‼」
このままマニピュレータとして握りしめた拳というのを振るって顔面にへと叩きつけていく。これで拉げてしまうほど貧弱なはずもない。しっかりと魔力でも込めて頑強にでも仕上げてその頭部というのをしっかり潰しにかかる。
『だがこれで終わるほど目の前の彼が弱いはずもないことを君は知っているはず。あれを容易く忘れてしまうほどの事件でもなし』
後方から聞こえてきた声、それは風雷神龍からの物。彼には世話にでもなっているが別にそれを恩にでも着せようなんてことも思っているはずもなし。普段の様子が既にそれこそ女神でも崇めるようなことをして。それで囲んでいる女には自身を女神だと呼ばせているとか。
(とんでもない男だ。そういう野郎の元にでも世話になっている自分だって大体同じことか)
「正気でもなく、狂気でもなくなんで私が戦場にまで出てきた理由なんていうのが当然のこと、ただの私情だッ‼」
ぶつけていくこの一発の拳でも完全には潰れてくれない。全てを消し去ってしまうことが叶わないとは言わない。だがそれをするためのエネルギーが足りていなかっただけ。
『貴様のその感情で物申してくる気丈には感心するがそれで他者の事情には碌に慮ることもなく、それで私情にまでズケズケと入り込んでくることもしてきてッ‼それでいて貴様の在り様とその心情を見せることはしてこない。一体君がしたいは何なんだよさぁ‼』
ザッハークとやらはもう既に癇癪でも起こしてひたすらに暴れまわることにしか出来ないのか。一撃与えて撃破でもしたはずなのに、それで完全にでも壊れてくれないのはどれだけの精神力と胆力と気概と執念があってこそなのか。それを想像してしまえば自分のやれることなんていうのを考えれば特に届く気配もなし。
「時間を掛ければしっかりと見込みはあるけれど」
当然のようにでも眼前の怪人の周囲にへと集まってくる蟲共が正面へと勢いでも付けて襲い掛かっていくことにでもなってしまう。ただ一撃の号令で群がってくる蟲共の量と質というのは凄まじいそれ。風雷神龍でさえも対処にへと追われる一方にでもなってしまう。所詮人間なんてこれッぽっちの力しか有していない。だがそれはここにいる全員が含まれることだ。
灰燼にでも帰してやろうとも火力でぶっ放していく風雷神龍だって、その灰燼とする対象を送り込んだ怪人を正面にでも相手取っている
「こうでもしなければ終わってでもくれない。この執念を認めてしまってもそれでその後の結果までをも譲る気はないけれどッ‼」
頭上から振り下ろされてしまう大雨。それはあほらしく感じるほどの毒素で満たされているのを感じる。その正体をも見分けてしまえば、それは強力にもアナフィラキシーショックを引き起こすそれだと確信を得た。これの分解などというのは高速で美しい演算能力を有する風雷神龍ならともかくとしてただ感情と繋がる絆を求め続ける
別に全く同じ方法を取らなくてもどうにかなるけれど。
「シールド展開ッ‼」
ここで行っていくのは魔力によって形作ったフィールドの生成。それをそうやってでも降り注いでくる雨と頭のあいだに割り込んで差し込んでいくことをしての展開までしていく。一部でしかないからこそのシールド呼称だ。別に魔力で生成したシールドとかでも呼称するそれというのはあるがそれはそれ、これはこれだ。おかしなことでもない、ただの気分だ。
(気合で捻じ伏せていくというのが難しいところ。ここから一気に破砕でもされてしまわないだけまだ自分を見直していきたいわね)
だがここから勢い良くも足元の見える方にある危険があるそれ。一体何を示しているのかと思えば、そのよくわからない危険というのを考えてみてじっくりと眺めてみてしまっても、そこから虚空からとも感じてせり上がってくる恐怖の対象。
ドロドロと溶けだしてしまっている奇怪な魔術の類。それは先ほど空から降ってきたものとも大きく近いとも感じる。これだけの効果を攻撃として運用するのであればことの望む運命か。
「こういうのって普通に火力をぶちまけるだけでは足りないからこその小技であって私相手にでもするのであればどこまでも膨大な量のエネルギーを既にある状態でそのままに範囲設定でもして被せてしまえればよかったのに」
(二度も続けて連鎖をして、コンボとする業をたった一体を消滅させるために使ってくるなんて)
これだけの攻撃をぶつけてしまえば下級の神であれば、天使でもあれば消滅させるのも難しくはないだろう。あぁこれが彼の魂の全てを懸けた大技か。
『貴様ら三人が現れてくれたのは僕にとっても幸運だった。それに感謝を告げても僕の重ねた血塗れの歴史を無為にでも帰してしまうことは僕当人にも君らにも出来ようもないことだ。だからそんな僕の期待にでも応えてくれ給えよよぉ‼‼‼』
そして全身にでも散りばめていた蟲やら蛇やらがやたらと派手に蠢いて、その中央にいる彼は大仰なポーズでも取ってみせた。ポーズなのだろう。誰かに見せるための機能的な。こう丁寧に儀式みたいなのをされると妨害をすればエネルギーのバランスでも崩してうっかり世界が滅びかねない。それのせいで割り込みでも掛けていこうという気も削がれる、というか怖い。
だがこれの意味というのを読み取ろうともすればこの戦場へと散らばる毒液というのが何かしらの紋様でも描いているような動きをされてしまえば、それと同様にも異様な動きでもしている蟲共のそれというのも気にかかってしまう。
(人間、上に立とうとしても下にへ―こらこいても受け取れる情報には程度の差はあれどどう足搔いても限りが出てしまう。デスパレードに戻った僅かな時間にでも資料の閲覧でも行えたがそれがどれだけ今の役に立ったかなんてわかりもしない。大局には影響しないとも考えたいがそれはのちの歴史でも振り返ってみなければ分からないこと。そしてこいつが行っているのは星の極点と繋いでいた位置を利用しての一撃という………………)
「あれだけ神秘でも満ちている星の一つでも使えばビックバン程度なら起こせますかね。あぁ流石にそこまではないか。命なんて可能性の分だけ、費やしてその身で気合入れて望まねばそれは叶わないから」
そこで背中を押してくる者がいてくれるのは、その存在に喜んだ方がいいのだろうか。たとえそれの一つが蹴りだとしても。
「貴方と出会えたことへの感謝を届けます。これで私の意思は更に強くなった。これ以上に望むことがありましょうか。これから貴方と生きて殴り合いでもできることを望みます」
『ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ、わざわざ一発拳で殴りかかろうといってももう僕の手は既に完了してッ』
もうザッハークとやらが何か言っていたらしいがそれに一切構わずにエネルギーなんてため込んでいるわけでもなかった左の拳でその巨体の腹から狙ったように上へとその身体を引き裂いていくようにでも撃ちあげていった。ここに音でも伝える物体があればベリべりゴリゴリとかでは済まないとても鈍くヒトから鳴っていけない音が伝わってくることだろう。だがそれを幻聴だろうとも耳にしてしまった三人としては気分などいいものでハナイ。
ザッハークの何度やられようとも立ち上がってくる不屈の闘志がいくらあってもここまで躰を砕かれてしまって、魂すらも散ってしまえればどう足搔いても復活など叶わないだろう。これこそ既にもう会うことがないなんて。
「ハハハハハッ、悲しいなぁ。やっぱり他人のすることなんて話でも聞かなければ分からないけれど、それでも話してくれなければ続いてくれない。私のやりたいことなんてただこうして戦禍を広げて犠牲を増やして、それでまた皆いなくなってしまってまた皆あの時みたいにこの世界を見限って………………………………あぁまたか」
どうしてまたなんていうんだっけ。忘れたくない記憶があって、でもそれは枠れたくもなるくらいには嫌な記憶で、それでも諦めきれなくて追い求めていこうとも考えたけれどそんなんで叶うわけもなくて。他人から観れば下らないようにも見えるかもしれないけれど決してそんなことはなくて………………本当にそういえるのか。
そもそも私のいる理由って何だろう。彼がいない以上は私が彼の代わりなんだろうけれど、それで彼から成り代わることすら叶わなくなってしまえば私に価値なんてあるのだろうか。そうなれば家に不和を招くとして殺されるのか。それとも飼い殺しにでもされるのだろうかなんて。
「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハボガガガガッ」
自分で無為にでも涙を流してしまってそれがバカみたいな量で、それのせいで溺れてしまいそうにでもなるくらいに顔面にへと満たされてしまっていたとさ。
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