第4話 名残雪



晴れたかと思うと

また雪が降って


積もるほどの無い雪にしても

その冷たい白を見ると


冬と春の交差点で

去りゆく季節と

訪れる季節を感じる


木陰では

まだ溶けぬ万年雪のような白い小さな塊がポツリと


さらに先へ走ると

左に開けた大地の建設現場

右には枯れ葉色の畑


人々が生活をしている逞しさを知る


4車線の国道に出て

前方に目を凝らすと

肌を酷く削られた山が遠くに見えた


人と自然の交差点に

名残雪がちらほらと

空を舞っていた

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