蒼い風

織風 羊

第1話 春を待つ



自然は

時に人に襲われて

大地は灰色の雲と同じように

硬い人工の石で覆い尽くされ

緑を失う代償に

恵みを空へ帰してしまう


さぁ眠りなさい

それでも優しい夢に包まれて

春を待つ子熊のように


青い空の大地の下で

穴蔵の中の小さな命と寄り添う母熊のように

あなたを守っていてあげたい


あなたは

暖かな陽射しに

その小さな手で目を擦りながら

小さな口であくびをするだろう


目覚めれば全てが洗われ

生まれ変わっていたと思えるまで


あなたを

守っていてあげたい

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