第15話―まるで知っていたかのような推理―

なぜ犯行を行ったかを意味するミステリー用語のホワイダニット。

とくに読んでいて、このホワイダニットは終盤でよく解明されたあとに作家さんの伝えたい事や、また書きたいといった感情の熱意によってテーマが凝縮した形で現れて心に響きます。

ですが、その効果を発揮するのは真実をたどりつける判断材料をかき集めたり丁寧に描写された場合によるのです。

主人公が軽く調べごとしただけで突拍子しもなく容疑者を集めて『あなたが犯人だ!』と指を突きつけて推理シーンを突入されると

呆然となせられます。

そんなの当然ですよね。何故ならキャラや犯行などの目的が少しずつと分かってきたり、捜査を別にするキャラと衝突するドラマなど省略して突然ラストとなる犯人は貴方だと告げられたら感動は軽減させられます。


では続けて、リアルを舞台にした作品で、なんの脈絡もなく超自然現象や魔法などでトリックにした件について述べます。

どの作品かは伏せておきますが、とくに長期的な作品ほどこれが用いるのが多い気がしてなりません。

これは賛否両論あると思いますが、現実を舞台にしていながら魔法や呪術を使って完全犯罪を行った。どう解明していくか?

ワクワクはします。しますが本当に使ったのがソレだったら読者はガッカリします。

古い作品になりますが小説やドラマではまったく違う東野圭吾さんのガリレオシリーズでは。

超常現象など物理で解いていくのが面白かったりします。

だからこそ大人気となりました。同じ作家でラプラスの魔女では小説では人気はありましたが、ほとんどがヒロインのまどか可愛さや

最後のセリフが好評。しかし実質的に超常現象を扱ったことで冷めてしまった方は多いはず。

ラプラスの悪魔なんて若い世代からすれば過去の産物。結構前に定説を覆されているのに。

ちょっと脱線しましたが私が言いたいのは、

そこが舞現実であるのに超常現象のようにみせるのではなく本当に引き起こすことで失敗しやすいという注意喚起です。

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