1章 ミラ女の社長

第4話 初対面

 昨日のことになるが俺はアイドル「ミラ女」の社長になった。(仮だけど)

 しかし、愛香は何故こんな少し頭がいいだけの僕を社長に推したのだろうか。芸能界だったらかなりの立ち位置にいると思うし、いくらでも有能な人材を雇えるはずだ。

 少し疑問に思いつつ僕はベッドから起き上がる。特に生活は何も変わらず1キッチンで軽い朝食を作り、食す。テキパキと朝の身支度を終わらせて学校へ行く。本当に何も変わらず。

 そして玄関のドアを開け、、、


「おっはー!」

「うぉっ‼︎何でいるのさ⁉︎」


 まさかの愛香だ。何をしているんだ。僕の家の前なんかにいて誰かに見られたらどうするんだ。それこそスキャンダルというやつだろう。


「いや、今日だけだよ。連絡しようと思って。というか第一に、ここらへん人いないでしょ。気にする必要なんてないわよ。」


「はぁ。人はいなくとも色々」


「何?まあいいや。それで連絡事項なんだけど、面会明後日でもいい?1番直近で空いてるのがそこしかないから。あと連絡先交換しよ?」


 他のメンバーにそういえば会っていなかったなと思い返した。というか


「アイドルがそんな簡単に連絡先交換しちゃって良いんですか‼︎?」


「あなた社長でしょ!連絡取れなかったら大変じゃない。」


 ちょっと悲しい。何も意識されてない、普通の仕事関係なんだなーって思った。というか察した。そこら辺今は置いといて、


「で、明後日ってことでいいの?場所と時間さえ教えてもらえればいいよ」


「うん。場所は桜スタジオで、あっ住所送っとくから。時間は学校終わりだから5時ごろきてね。」


「わかった。」

「じゃあ学校で」


 そしてまた会話が終わり彼女は周りを気にしながら先に学校へと向かっていった。


〜 2日後 〜

 学校が今日も終わった。そして今僕は桜スタジオの前にいる。雑居ビルの中に入っているらしくて少し1人で入りやすくなってるなと思った。よし、入るぞ!


「失礼します!」

「今日は〜、、、って誰⁉︎」


 あ、休憩中のようだ。やばい。今やばいことに気がついた。亞宮がまだ来ていない!俺の絶望感半端ない。


「不審者か、はよ出ていってくれんか。うちら今練習で忙しいねん。出てかないなら警察呼ぶで」

 これは伽樹か。

「いや、亞宮に呼ばれてて」

「嘘はよろしくないですわよ。早く出ていってもらえますか。さーちゃん怖がってるので」

 こっちは奈絽か。ボーッとそんなことを考えていたせいか、何も僕は答えなかった。

 そしてそのせいか、後ろから沙々羅(らしき人)にハリセンで殴られた。超強い力で殴られたので僕は気絶してしまったらしい。


「ちょっと、何してるの。その人私の招いた人なんだけど!」


「えっ、、、」


 この最悪な出会い方は一生忘れないだろう。こうしてミラ女メンバー全員と僕は初対面をはたした?


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