第弐拾話-展示

展示-0

 薄暗い博物館に1人の高級スーツに身を包んだ男がつかつかと歩く。

「おい、どうしたんだよ。こんな時間に呼び出したりして」

 男は目の前に居る女性に話し掛ける。

「すいません。実はお話したいことが」

「お話?」

「ええ、後ろにある展示物を見てください」

 そう言われた男は、後ろを振り返る。

 すると、男の背後に刀を持った人間が居た。それが男性なのか、女性なのかを男は分別出来なかった。

 何故なら、男の目の前は暗がりで鈍く光る刀身だけしか見えなかった。

「何の」男がそう言いかけた時、「天誅!!」との言葉と共に刀が振り下ろされた。

 男は断末魔を叫ぶ暇もなく、地面に倒れるのであった。

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