第弐話-GW
GW-0
今年のゴールデンウイークは仕事が無く、事務所兼家でダラダラと俺は過ごしていた。
そして、今日は動画サブスクリプションでオリジナルアニメやドラマを真剣に見たり流し見したりして、湯船にも浸かりキンキンに冷えたビールを呑み至れり尽くせりで一日を終えたはずだった。
だが、俺の運命はそれを許さなかった。
22時にベットに床へつき就寝し、3時間程経ったあたりでスマホに着信が入る。
着信相手は、
読者諸君に、羅猛燐について軽く説明しよう。
私立芸春高等学校に通っていた17歳の女子高生である。
この女子高生との出会いについては第壱話を読んで頂けたら幸いです。
そうすると、高校に通っていたと過去形な理由も分かる仕様となっています。
話に戻ろう。
「もしもし」
「遅い!! ワンコール以内で出なさいよ!!!」
燐のけたたましい声が部屋に響き渡る。
長四郎はスピーカーモードに切り替え用件を聞く。
「どうしたの?」
「助けて」
「何があった!?」
只事ではないと思い長四郎は、飛び起きる。
「私、警察に逮捕されるかもしれない」
「餅つけ、いや、落ち着け。どうしてそうなるの?」
「ホテルの相部屋の人が殺されてて・・・・・・
それで警察が、私が怪しいって今にも警察に連行されそうなの」
「そういうのは、探偵じゃなく
一川さんというのは、警視庁捜査一課の窓際部署(俺個人の意見)・命捜班の班長を務める刑事で、俺が10年前程高校生探偵として活躍してた頃からの知り合いでもある。
「あ、そうか。でも、番号知らない」
「分かった。俺から連絡しておく。因みに、そこにいる刑事は所轄署の刑事か?」
「うん」
「取り敢えず、一川さんに連絡しておくから。知り合いに警視庁本部の一川警部がいますって言え。一川さん来るまで、なんとか耐え忍げ。後、場所はどこ?」
「吉永プリンセスホテル。あんたの言う通り、一川さんが来るまで粘ってみる」
「幸運を祈る」
俺は通話を切り一川さんにすぐさま電話する。
「もしもし」
一川警部は、ガラガラ声で電話に出る。
「夜分遅くにすみません。実は、ラモちゃんが事件に巻き込まれたらしくて」
俺はそこから燐から聞いた内容をありのまま伝えた。
「じゃあ、部下を向かわせるから。ラモちゃんに伝えと言いて」
「ふあ~い」欠伸交じりの返事をする長四郎。
「宜しくぅ~」
そこで通話が切れた。
一川警部に部下なんているのかと思いつつ、俺は再び眠りについた。
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