新たなる剣術 回転二刀流
武海 進
新たなる剣術 回転二刀流
剣術の二刀流と聞くと、誰もが普通は両手に剣を持つことを想像するだろう。
しかし異世界に転生したことで特殊スキル飛行と、聖剣シャインカリバーと魔剣ダークカリバー手に入れた俺は二刀流に別の可能性が無いかと模索した。
両手に剣を持つ二刀流自体は昔からあり、この世界で出会った剣術の師匠から教わった技を極めた俺は、正直なところこのままでは二刀流にこれ以上の発展の余地を見出せなかった。
そこで俺は、飛行のスキルと組み合わせることにしたのだ。
「喰らえ魔獣共! 俺が新たに編み出した二刀流の技! 回転二刀流奥義嵐!」
巨人型魔獣の群れに取り囲まれた俺は飛行のスキルで超低空で浮かび上がると、回転二刀流の構えを取る。
その構えは飛行のスキルを持つ俺にしか使えないものだ。
両手でまず力いっぱいにシャインカリバーを握りしめる。
そしてダークカリバーを地面から離れたことで自由になった両足で挟む。
更に体を横に倒して真っすぐ伸ばすことで、己自身を両端が刃先になっている剣とし、高速で回転して敵に切りかかるのだ。
「グギャアアアアアアアア!」
高速回転しながら、触れた者全てを切断する独楽となった俺は瞬きの間に魔獣達を切り刻み、死体の山を築き上げた。
「ふう、やはりこの技は最強だうぐ!」
戦いが終わり一息つきながら剣先に付いた血を拭っていると、回転二刀流の副作用が俺を襲った。
「オロロロロロロ!」
辛うじて茂みに飛び込むことに成功した俺はそのまま大瀑布の様に口から吐しゃ物を溢れ出させる。
最強の技には副作用が伴うもので、回転二刀流は使うたび酔ってしまい、胃の中の全てを吐いてしまうのだ。
「……やっぱり変なことしないで普通に二刀流で戦おうかな」
汚れた口を拭いながら今日も俺は最強の回転二刀流をこのまま使い続けるべきか悩むのであった。
新たなる剣術 回転二刀流 武海 進 @shin_takeumi
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