路地裏のラブソング

すどう零

第1話 街角のラブソング

 あの出会いは、神が授けてくれたもの?

 それとも、天使の仮面をかぶった悪魔のいたずら?

 それは、今もってわからない。

 ただひとつだけ、確実にわかっているのは、あの日を境に私は、運命の出会いをしたということだ。


 田舎の高校生の私は都会に憧れ、刺激を求めていた。

 ブティック、ゲームセンター、クラブに通うことが、都会的になれる勲章だと思っていた。

 目まぐるしく移行するファッション雑誌にあおられるように、大人になれば、すべての感情に支配されず、すべての物ごとをドライに受け止め、理性をもって行動するものだと信じていた。

 もちろん、異性関係も含めて。

 

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