エルフ

「【精霊魔法】について、どこで知った?」

「え?いや、たまたま持ってるからですが…?」(珍しいけどそんなに驚くほどか?)


たまたま持ってるってさ…

あってるけどさぁ…


てまも言い方もっとあるくない?

たまたま持ってたって…


「持っている…!?【精霊魔法】を!?」

「う、うん…」


「お願いだ!あの世界樹に寄り付く邪竜を何とかしてくれ!」

「え?なんで?」(話の流れおかしくない?) 


話の流れはおかしいけどちゃんと理由があるから…


「だ、だめなのか…?姉さまが【精霊魔法】を持った勇者様に助けて貰え…って」

「あー、まぁ、いいよ」(あー、なるほど俺を勇者と勘違いしたのね)


ークエスト【邪竜討伐】が発生しましたー

ーこのクエストはワールドクエストです、協力してクリアしましょうー


「ええ!?」(このクエスト、ワールドクエストか安請け合いするんじゃなかったな…)

「ど、どうしたんだ…?」


「あー、仲間を集めてくるんだけどここに目印とか無いか?」(ここまでたまたま来ただけだから道とか分からん)

「え?一回ここまで来たら世界樹が見えるから2回目は世界樹を目印に来ると良いよ!」


「分かった」(便利だなぁ…)


ーーー


「え?あのワールドクエスト発生させたのお前なのか!?」

「え?ああ、うん…」(ワールドクエストのアナウンスって全プレイヤーに聞こえてるのか…)


「手伝ってくれる?」

「良いぞ、今回のクエストはどんな感じなんだ?」


「邪竜ってクソでかいドラゴンを倒す」(こんな感じだったよね?)

「はぁ!?ドラゴン!?【邪竜討伐】とは聞いてたが…本当にドラゴンを倒すのか!?」


でしょうね!

この段階じゃ無茶振りも良いところだよなぁ…


「はい、多分レイドボスイベント的な感じだと思います」(だってワールドクエストだしなぁ…)

「マジかー、それはちょっと俺らのギルドだけじゃきついかなぁ…」


「そこをなんとか!」(流石にドラゴン一人は無理だ!)


お前なら頑張れば行けそうな気もするけどな


「うーん、ウチ以外のギルドにも協力を要請してみる、実際に来るかどうか分からないからあんま期待すんなよ?」

「ありがとうございます!」(助かったぁ!)


いやぁ…でもキツイと思うぞ?

大丈夫か?


ーーー


「協力してくれるギルドはどれぐらいですか?」

「十五」


「十五?十五ギルドォ!?」

「前回のワールドクエストに参加できなかったから参加したい!ってギルドが多いみたいでな」


十五ギルド…しかも数に入ってるのはデカいギルドだけで小さいギルドは1カウントされてないからな


実際は…三十七ギルドォ!?

多すぎじゃね!?


ストラテジーってそんな凄いギルドだったんだ…

いや、プレイヤー数No.1ギルドだから普通に凄いんだけどさ…


人脈すげぇな…

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