コミュ障タンクのソロ攻略〜カウンターだけで戦う男の無双録〜

龍百

キャラクリ

オンリースキル・オンライン2、通称『一芸2』

さらなるオンリーワンを!というキャッチコピーで発売された今作は前作のオンリースキルオンライン通称『一芸』の人気もあり非常に期待されていた


システムとしては一般的なスキル+レベル制であり

今作では更にジョブ要素が追加されると話題になったが、最も驚かれたのはそこではない


前作では行動に応じたスキルをAIが与えるため全てのスキルに微妙に違いがある、というのが売りだったのだが…


なんと今作では一つだけ、自分で効果を決め成長させられるスキルがあるというのだ


これにより前作からのファンに加えその斬新さに惹かれた新規のファンも発生、オンリースキル・オンライン2は発売日での入手は困難と言われた


しかしそんなオンリースキル・オンライン2を初日で入手した初期組の内の一人が彼、相田涼である


(いやー!キャラクリの項目見た目だけでこんなに細かいとか…最高かよ!)


そんな彼はキャラクリのインターフェイスをいじりながらそんな事を考えていた


そして数分後には飽きて自分をベースにアバターを作り始める


(名前は…何時もどうりクールで良いか)


そんな割と飽き性な彼は名前に少し悩むだけで直ぐにキャラクリを終わらせてしまう


そしてチュートリアルが始まる


「やぁ!このゲームのチュートリアルを担当する妖精ちゃんだよ!」

「え?あ、はい…」(うわっ、吃っちゃった!でもこんなキレーな娘の顔が近くにあったら誰でも吃るだろ!)


そんな事はない、妖精はかなり小さく手のひらに収まる程のサイズだ、彼が吃ったのは彼がコミュ障なだけで妖精は関係ない


「きゃっ!もう!そんなそんなこと考え無いでよ!照れるじゃん!」


「あ…」(分かってはいたけどやっぱり思考は読まれるのか…!)


このゲームはAIが全てを判断する、その判断基準の一つとして脳内を覗かれるのだ。


「そうだよー!ちゃんと利用規約にも書いてあったでしょ?」

「あ、はい…」(利用規約…あんまり読み込んで無いなぁ…)


「え!?もー!ちゃんと読んでおきなよ!」

「はい…」(やさしい…)


「えへへ…あ!そうじゃなくて…まずは戦闘の練習ね!まずはスライムを倒そっか!」


ようやくチュートリアルが始まった、ぐだぐだすぎる始まりだが…


「は、はい…」(戦闘か…気合入れなきゃな)


ぷるぷる


「じゃあその短剣でスライムを倒そう!」


ザクッ!


「よし」(体の違和感とかは無いな)

「おー!慣れてるね!ゲーマーさん?」


「あー、それなりに…?」(ゲームは好きだけど…ゲーマーって程上手くないし…)

「えー?そうかなー?ゲーム上手いと思うけど…」


「ありがとう」(お世辞でもありがてぇ…)

「もー!お世辞じゃないよ!」


この調子だとチュートリアルはぐだぐた進んで行きそうである…







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