鬼月禁忌

中原恵一

 この世界には、とてつもない理不尽がそこかしこに待ち構えている――まるで落とし穴のように。

 はまり込んだら最後、何人なんぴともそこから逃れることはできず、遅かれ早かれ、自らの運命を甘んじて受け入れざるをえなくなる。

 だが、もしどうしても逃れようとするのであれば、それなりの報いを受けることになるだろう。

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