ガンダム語り

九情承太郎

最強のモビルスーツ(1)

 ガンダム世界で最強のモビルスーツは何でしょうかという問いは、SEEDでフリーダムが無双した瞬間に、ぶっ壊れています(笑)

 あそこで強さのインフレの、天井が無くなったから。

 もう、個別の作品ごとに話さないと、収拾がつきません。

 もしもガンダム作品を全て統括して最強のモビルスーツを決めようとすれば、SEEDやアストレイの世界線から際限なくチート性能の機体を持ち出して話し合った挙句、月光蝶システムを搭載した機体を持ち出して、全てが消滅して、おしまい。

 ああ、富野監督が、この問題には、とっくに終止符を打ってしまったじゃないか!


 という訳で、この話題は富野監督が月光蝶システムを残した段階で、終わっています。

 今後、イカなるチート性能のモビルスーツが現れようと、月光蝶システムが全て消滅させて、おしまい。

 では、終わらせぬよ。

 機体の性能だけで、最強のモビルスーツを決めるなど、無粋! 無粋! 無粋! 無粋!

 俺の基準とする、このエッセイで記す「最強のモビルスーツ」の条件。

 それは…


 『倒されるまでに、イカに手間が掛かったか?』


 …それ、ほぼ全てのガンダムじゃん、とか言わない。

 Vガンダムみたいに中破しまくるガンダムや、Mk~Ⅱみたいに中盤で実質戦力外のガンダムだって在るのだから!

 主役機であるガンダムは、除きますよ。

 主人公補正が染み付いた機体だもの。

 「ガンダム、強いよね」で終わったら、こんなエッセイ、わざわざ書かないよ(笑)


 ガンダム作品の最大の魅力の一つ、「モビルスーツ同士のプロレス」の味付けは、悪役(ヒール)が粘って輝けばこそ。


 さあ、語ろうか。


 最も主人公たちを手こずらせ、

 何話にも渡って苦戦させ、

 辛うじて話の都合で退場させられた、

 「最強のモビルスーツ」を!

 アッシマーの話を!!


(続く)


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