『冥探偵ダジャレーとノットソンのある日常』 その1』

やましん(テンパー)

第1話 『夜鳴きがうるさい』

 『これは、宇宙オペラ的、フィクションであります。この世とは、一切関係ありません。』





 最強の宇宙妖怪として名を馳せたダジャレーだが、さすがに10 万歳を越えてからは、いくらかは、他人の役に立ちたいと、地球で探偵を始めた。


 やましんのお話しには、あちこちに、不定期に登場するが、人気はまったくない。


 ほとんど、読まれない。


 ま、それが、ダジャレーの良いところである。


 ノットソンは、コンピューターが作り出す、意思のあるホログラムで、ダジャレーの相棒で、また助手である。




ノットソン


 『3階の端の部屋の、シベリアンハスキーのぷーちゃんが、夜鳴きでやかましいと、苦情が殺到してるらしい。』



ダジャレー


 『まあ、このマンションは、ペット歓迎が売りなんだから、仕方あるまい。』



ノットソン


 『きみは、気にならないらしいからな。しかし、それで、たぶん、ストレスが溜まってるんだろと、4階の、秋田犬のベアー、と、5階の、アメリカンブルドックの、とらと、いっしょに遊ばせてみたらしい。すると、なんだか、仲良しになって、夜鳴きしなくなったと。』




ダジャレー


 『ああ。このあいだ、連中がひそひそ話し合っていてね、なんでも、地球支配をしたいから、手を貸してくれというんでね。アドバイスすることにしたのさ。』



ノットソン


 『いや、それは、まずいだろ。きみなら、地球破壊爆弾も持ってるし。』



ダジャレー


 『破壊しちゃ、だめなんだよ。支配は破壊とは違う。それにね、となりのマドモアゼルが、やかましいしな。』



ノットソン


 『なんか、彼女、来そうだよ。ほら、呼び鈴が鳴る。』



ダジャレー


 『留守だと言ってくれ。』




ノットソン


 『あいよ。…………あお、ミス・テリー、なんか、留守だと言ってくれと、言っております。』


 ミス・テリーは、名高い、宇宙妖怪ハンターの資格を持つ、唯一の地球人である。


 普段は、うわき調査とか、まいごわん探しも行う。


 忙しいと、ダジャレーに回したりする。



 彼女が今回持ってきたもの、それは、地球規模の、大変やっかいな事件に、ダジャレーが巻き込まれる、まさに、その瞬間なのであった。



   ・・・・・・・・・・


         また、いつかね❗

      

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