第37話 デバネズミの創作論(もどき)
実は私、この頃考えていることがある。
(長くなりそうなのでお忙しい方はスルーしてくださいね)
何を? ほら、数年前からも言われてきたAIのことだよ。人工知能。
その前にまず自分語りをさせてください。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、私が創作に目覚めたのは十六才。乙女の頃よ。百人一首に魅了されて短歌や詩を書き始めたの。もちろん恋の歌ばかり。真面目よ真面目。
二十歳の頃、突然思いついた。私は演歌の作詞家になる!って。で、聖書の勉強もしながら(笑)作詞家になる勉強もしていたわけ。先生は石坂まさを先生。誰やねんソレって思ったそこの貴方、宇多田ヒカルちゃんご存知かしら?
宇多田ヒカルのお母さんの藤圭子「圭子の夢は夜ひらく」の作詞者です。ヒット曲を生み出しながら新しい作詞家育成の講師をしておられたんです。
私、田舎暮らしだから通信講座を受けたわけ。昼間図書館に通っていた頃だよ。無職だけど数万円も払ったよ(言い方)けど色んなことを教えていただきました。作詞に関することだけではなく、創作のイロハ。起承転結。喩え。流行歌の生み出しかた……などなど。
作詞家になるために過去作を徹底的に紐解いたよ。千曲の考察はハードだった。自作へのダメ出しもたくさん受けて凹みました。泣きました。当然ですけど。
二十二才。なんとか卒業できて、いざデビューできるって思うじゃない? 世の中そんな甘くない。未熟者の私、さらに精進せよと放置されました。ですがそこは温かい石坂先生。他の作詞家先生を紹介してくださいました。(直接自分で連絡取れるように個人宅の住所と電話番号あり)しかも自分で選べるんですよ。選び放題だよ。だって数万円も払ってるからね。しつこい(笑)
たぶん、多くの人は有名な阿久悠先生、松本隆先生の門を叩いたと思う。(ピンクレディや聖子ちゃんの作詞家)私も迷いました。悩む。迷う。悩む。
ついに決めた! 当時、大御所と言われる先生方からしたら異端児だったと思う。けれど、私はこの人の感性が好きって思ったの。その名は秋元康先生。
ほら、おニャン子クラブの『セーラー服を脱がさないで」の作詞家だよ。高校生の時から放送作家。からの作詞家。令和になってもヒット曲出してますね。尊敬。さらに数万円払って通信講座を受けました。田舎暮らしの選択。金欠案件。
一発屋だって思われても仕方ない作詞家先生に私は才能を感じたのです。この人から教えて頂きたいって思ったのです。あわよくば面白いものを書けばすぐにデビューさせてもらえるって思うじゃない? 考えが甘かった。
石坂先生よりも厳しかった。何で? 国語の授業ですか? 古文ですか?っていうくらい日本語の勉強をしました(笑)久しぶりに助詞、助動詞、形容詞、形容動詞とか。五十くらい形容詞を書き出せとかね。語彙力皆無の私は泣きました。
ちゃんと過程終了できたけど、ダメ出しもたくさんだったよ。ヒット曲を作詞するための作詞塾だったからね。もっと世間に目を向けて声を聞くようにと何度も言われました。田舎者ですけど容赦ない。
売れるものを作る秘訣は教えて頂きました。小説なら読まれる秘訣。一つだけ教えちゃいましょ。一つだけだよ。数万円払ったからね(ケチ)
時代の一歩先ではなく、半歩先。リピートアフターミー。
一歩先ではなく半歩先。そのためには流行に敏感であること。
過去作のテンプレでも、必ず半歩先のオリジナリティ。意外性大事。
ほら、今ヒットしてる『推しの子』を考察すると分かるって思います。
異世界、アイドル要素、ネット。誹謗中傷……なのにミステリプラス。さらに、
長くなるので割愛。
時代を読めと勧められたので、私はYouTubeに目をつけました。
ウェブ小説は飽和状態。ならばまだ書き手の少ないYouTubeシナリオ。
自分が書きたいものを好きなだけ書いて観て(読んで)欲しいって。
はい、考えが甘かった。そこも限界がありました。時代が求めるものはショートでわかりやすい。笑えるけどなんかグッとくるもの。
「巨乳」「幼馴染」「メガネ」「陰キャ」など再生回数が多い話はもうお腹いっぱいなんですね。たくさん書いたけどね。クライアントさんもそこを素早く察知しておられます。さすがだなって思います。ちなみに、私、リスペクトを込めてボスと呼んでます。そう、それでそのボスにも色々ご指導頂いています。感謝♡
───本題。これからAI時代に作家は生き残れるか? どうすれば生き残れるかについてです。前振りながっ。
時代の半歩先を見ていたらぶつかった問題だよ。
AIには書けないものって何?!(笑)(短歌、ボボンビっていう造語ぶち込んでやったよ)
AI作家が書いた小説が星新一コンテスト一次通過とかありましたね。短歌を詠む一茶くんもいます。生き残るためには何をすればいいのか?
そもそも、生身の人間が書いた小説とAIが書いた小説を比較できるのか?
膨大なリストを読み込んで、文章にすることはできるんでしょ、AIくん。
しかし、出来ないこともあるんじゃないかしら?って考えているんです。
読解力もコミュニケーション能力もないですやん、アイツら。
企画力も構成力もないですよね。アイツら(言葉遣い悪っ)
ボスの受け売りですが、AI時代に生き残る作家になるために、物語を作ること、作り続ける才能が求められるのだと思います。
結論……AIもびっくりするような作品を書くために、少しネジが外れている方がいいんじゃないかな。です。
ただ、アイツら千回コンテストに落選しても千一回目も作れるという強みがあります。感情がないものね。
そこは見習って、落選してもダメ出しされても物語を作り続けたいって思います!
皆さまはAI時代に生き残る作家についてどんなご意見ありますか?
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