第2話 火曜日

 その日は午前中はパート。

 私のおもな仕事は開店準備の食料品の品だし。

 開店してからも商品の補充などをして十二時には仕事は終わる。

 私は足早に帰宅を急ぐ。

 急ぐ理由は単純にお腹が空いたから。

 

 帰宅した私を出迎えるのはビーグル犬のロン。

 手を洗い、うがいをすませるとキッチンに向かう。

 今日の昼食はコロッケサンド。

 なぜならコロッケが安かったから。

 

 四枚切りの食パンを二枚用意し、それを半分に切る。

 これで食パンは四枚になる。

 十枚切りや八枚切りの食パンは関西ではあまり売っていないのだ。

 何故だかはしらないけど。

 私がこっちの引っ越してきてかるく衝撃を受けたことのひとつだ。

 食パンをトースターにいれ、二分のメモリにあわす。

 その間にコロッケをレンジでチンして温める。

 コロッケがしんなり温まり、食パンが焼ける。

 トースト二枚をまな板にならべる。

 そこに千切りキャベツを乗せる。

 千切りキャベツの上にさきほど温めたコロッケを乗せる。

 そしてお好み焼きソースをたっぷりかけ、残りのトーストで挟む。

 お好み焼きソースを使うのはその粘りけがパンとの相性がいいためだ。

 それを半分にきるとコロッケサンドが四つできあがる。

 インスタントコーヒーを淹れ、テーブルに運ぶ。

 大きく口を開け、がぶりかぶりつく。

 ソースの独特の甘辛さとコロッケのじゃがいものほくほく感がいい。

 コロッケサンドからこぼれたキャベツをロンが食べてしまった。

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