居候
バブみ道日丿宮組
お題:うへへ、カラス 制限時間:15分
居候
学校から帰ってくると、
「……ん?」
妙に家が騒がしかった。
「どうかしたのか?」
廊下を行ったり来たりしてるメイドを捕まえ、問いただす。
「ご主人さまが帰ってきます」
なるほど。爺ちゃんが帰ってくるのか。この慌ただしさもそれなら納得ができる。
邪魔にならないようにたくさんのメイドを避けながら、自分の部屋に行く。
「ご主人、おかえり」
いつから座ってるのか、許嫁である少女がベッドの上で正座してた。
荷物を机の上に置いて、用意されてた着替えをつける。
許嫁は悲鳴をあげることもなく、こっちを見続けた。お風呂だって、よく一緒に入るのだから僕が下着姿になろうともインパクトは少ないだろう。
「今日繋がる?」
「それは成人してからだろ」
乱暴に頭を撫でて、隣に座る。
「おじじ今日帰ってくる」
「そうみたいだな」
「カラスたちが騒がしい」
許嫁はメイドをカラスと呼ぶ。全体的に黒い服だから、そう名付けてるらしい。ちなみに、許嫁の命令もきちんとメイドはきく。この家で爺ちゃんの次に位が高いのだから、当たり前だ。
拾われてきた僕とは違う。そんな僕を跡取りにするなんて、爺ちゃんも変わってる。
拒否されたら拒否されたで良いと思ってたが、許嫁はこんな感じで僕を気に入ってる。
だから、無事にそういう関係となった。
とはいえ、僕はまだ高校生だし、許嫁は中学生。
大胆な交流はできない。したとしても仲の良い兄妹にしか見られないだろう。
「料理作る?」
「今日はいいかな。メイドが頑張るだろうし」
「おじじ、評価つけたがる」
「そうだな」
今まで何をやってきたのか、爺ちゃんは尋ねてくるだろう。
学業も、スポーツもそれなりだから、望んだ結果はおそらく言えない。
許嫁との関係も進んではいないし。
「お風呂行こ?」
立ち上がり、腕を引っ張られる。
「帰ってきたばかりなんだけどな」
「新しい服おじじに見せたい」
真剣な顔だった。
断ることもあれなので、頭を撫でて下着やらを準備する。部屋着はさすがにそのままでいいかな。
「着替えは?」
「カラスに頼む」
そういって部屋を出て、メイドを捕まえ着替えを用意させた。
ここらへんはもろお嬢様だよな。
洗面所につき、お互い服を脱いでお風呂に入った。
居候 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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