さあ、王都へ向けて出発しましょう。

 サモナーをレベル60まで上げた頃には、夜明けがやって来ました。

 さて新しいスキルは?

 【畏怖】と【夜の王】です。

 畏怖は威圧に似ていますが、精神にダメージを与え錯乱させることができる点で邪悪ですね。

 夜の王は、夜間においてあらゆる行動にボーナス補正がつくという強力なものです。

 召喚の絆は増えませんでした、残念ですね。


 転職を起動します。


《【転職】

 サモナー(レベル60)

 ノーブル(レベル55)

 ファイター(レベル42)

 スカウト(レベル33)

 フェンサー(レベル52)

 ランサー(レベル52)

 グラップラー(レベル31)

 プリースト(レベル20)

 メイジ(レベル40)

 ブラックスミス(レベル50)

 アルケミスト(レベル26)

 マーチャント(レベル1)

 オフィシャル(レベル1)

 メイド(レベル1)

 トリックスター(レベル28)

 バード(レベル25)

 ダンサー(レベル1)

 テイマー(レベル1)

 ロード(レベル25)

 ウォーロード(レベル26)

 カースドナイト(レベル1)

 アサシン(レベル21)

 エクスカリバー(レベル49)

 グングニル(レベル36)

 チャンピオン(レベル20)

 ビショップ(レベル23)

 ウィザード(レベル60)

 オラクル(レベル1)

 セージ(レベル24)

 ネクロマンサー(レベル1)

 パペットマンサー(レベル20)

 パラディン(レベル30)

 モンク(レベル21)

 ルーンナイト(レベル22)

 バトルマスター(レベル28)

 セイント(レベル61)

 ハーミット(レベル22)

 ダンジョンマスター(レベル66)

 エンペラー(レベル60)》


 いよいよイフリート迷宮も今日で最後です。

 下級クラスのレベルを上げて美味しそうなのは……ファイターですかね?


《名前 クライニア・イスエンド

 種族 人間 年齢 15 性別 女

 クラス ファイター レベル 42

 スキル 【日本語】【レクタリス地方語】【算術】【礼儀作法】【宮廷語】

     【全属性魔法】【闘気法】【真闘気法】【聖闘気】【練気】【仙術】

     【呪歌】【魔曲】【錬金術】【魔法付与】【鍛冶】【量産】

     【人形使役】【剣技】【剣術】【葬剣】【剣理】【槍技】【槍術】

     【葬槍】【鎚技】【二刀流】【多刀流】【武器伸長】【霊鎧】【聖殻】

     【素手格闘】【投げ】【関節技】【格闘術】【回避】【対人戦闘】

     【後の先】【魔法斬り】【鎧貫き】【気配察知】【罠感知】【罠設置】

     【魔力制御】【魔法範囲拡大】【魔法収束】【魔力自動回復】

     【同時発動】【多重魔力腕】【消費魔力軽減】【多重詠唱】【無詠唱】

     【魔法武器化】【魔力強化】【怪力】【俊足】【魅力】【気品】

     【美声】【カリスマ】【威厳】【獅子心】【幸運】【夜の王】

     【毒無効】【不眠不休】【威圧】【畏怖】【指揮】【鼓舞】【福音】

     【光輪】【光翼】【創世神信仰】【シャルセアとの絆】

     【ルマニールとの絆】【ヨルガリアとの絆】【迷宮管理】【迷宮帰還】

     【迷宮の申し子】【迷宮外設置】【経験値20倍】【熟練度20倍】

     【転職】》


 目指せファイターレベル60!

 朝食を食べたら、イフリート迷宮の攻略に取り掛かりましょう。


 * * *


 イフリート迷宮、最下層の扉前までやって来ました。

 装飾のある扉を開きますと、そこはあちこちで炎の揺らめくフロアでした。

 熱気が押し寄せてきますが、ミアラッハも私も耐暑装備があるので、問題ありません。


 炎が渦巻いて、人型をとります。

 イフリート、炎の大精霊です。


「〈フレイムストーム〉」


 火炎の渦が発生。

 戦闘開始です!


 ミアラッハは一直線に空歩と縮地で距離を縮めに行きます。

 私も光翼を出し、〈縮地〉で接近して、同時発動〈アイスセイバー〉を叩き込みました。

 迷宮の申し子により強化され、さらに魔法武器化と武器伸長で巨大化した氷の剣が、イフリートを斬り刻みます。


 しかし迷宮のラスボスのイフリートですから、簡単には死んでくれません。

 両腕を振り回して、火の粉が舞います。

 腕の直撃は回避。

 ミアラッハも当然、回避して魔槍を投げつけています。

 私は魔法収束〈ブリザード〉を叩き込みました。


 頭部に巨大な穴を穿つ極小の吹雪。

 しかし実体のない炎の塊であるイフリートは、まだまだ戦えるようですね。

 とはいえ確実にダメージは蓄積しているらしく、動きは段々と鈍くなっていきます。


 再び接近して、〈アイスセイバー〉で魔法斬りを試します。

 これが効果絶大。

 そうか、イフリートは魔法的な存在だから、魔法斬りでダメージを与えられるのか。


「ミアラッハ! 魔法斬りが効果あるみたいだよ!」


「分かった、試してみる!」


 ミアラッハが接近して槍で突く。

 魔法斬りというスキル名だけど、突きでも発動するらしい。

 魔槍で突かれた場所に大きく穴が空いた。


 後はその繰り返し。


 なかなかタフな相手だっただけに、多少の被弾もあったけど、なんとか勝てた。


「よし。攻略完了」


「お疲れ様、クライニア」


「そっちもね、ミアラッハ」


 私は迷宮支配をした。


《迷宮 名称未設定

 DP 16897322pt

 第一階層:石室

 ︙

 第百階層:石室》


 よしよし、DPが大量だ。

 名称をイフリート迷宮に変更して、DPをクライニア帝国に移した。


「ねえクライニア、宝箱出てるよ?」


「ああ、うん。いま行く」


 最後の宝箱だ。

 罠は炎の柱が出現する魔法の罠だ。

 〈ディスペル〉してから開ける。

 中身は?

 地図でした。

 イフリート迷宮を中心とした、かなり詳細な地図です。

 戦略物資ですねえ。


「うわ、これクライニア帝国もちゃんと描いてあるね」


「ブライナー辺境伯領の一部と、キウス王国の一部かあ。何かに使えるのかな……」


「使えるっていうか、これ冒険者ギルドに売るのは問題があるんじゃない?」


「そうなんだよねえ。私の執務室に額に入れて飾ろうかなあ」


「それがいいと思うよ」


 よし、ミアラッハの了解も取り付けたので、地図は放出しない方向で。


 迷宮帰還で帝国に戻ります。

 冒険者ギルドで地図以外の迷宮品と素材を売却。


 さて夕食後は、第三階層とリビングルームとを転移魔法陣で結びます。

 そしてミアラッハを第三階層に連れていきました。


「オーガ三体か。これが修行になるの?」


「ええ。ランサー50レベルにグングニル50レベルのオーガ三体です。槍理も持っていて、かなり強いですよ?」


「は? それって……凄く強いのでは?」


「ええ。オーガ先生、ミアラッハのご指導をお願いします。最初は殺し合いじゃなく指導で」


 オーガ先生たちは「了解しましたマスター」と声を揃えて言いました。


 怪我をしたとき用に、ヒーラーも設置しておきましょう。

 種族は光の精霊ニンフです。

 クラスはプリースト20レベル、ビショップ20レベルにしましょう。

 スキルはレクタリス地方語、魔力自動回復のみ。

 光魔法は種族スキルなので、このままでいいでしょう。

 スポーンは『1/1』です。


「ニンフさんは、ミアラッハが怪我をしたら治してあげてくださいね」


「はい、分かりましたマスター!!」


 よし、これで準備は完了です。


「ミアラッハ、あまり無理しないでくださいね。大怪我なんてしたら許しませんよ」


「大丈夫。少し訓練、つけてもらってもいい?」


「……いいでしょう。それじゃあ、私は準備を整えてから、王都へ向かいますね」


「え、夜中に出発するの?」


「今からミアラッハがここを使うのでしたら、出発しちゃおうかなと」


「そっか。じゃあ行ってらっしゃい。気をつけてね」


「ええ。大丈夫ですよ」


 私は迷宮転移で執務室に向かい、額縁をDP消費して出して、地図を飾ります。

 この地図、鑑定してもらわなかったけど、多分、変化があると自動更新されると思うんですよね。

 私が名前をつけた迷宮はちゃんとその名前で記載されているのに、そうでない迷宮は単に迷宮としか書かれていません。

 ふむ、まあこの地図を見るのは私やヨルガリアくらいでしょう。

 気にしない気にしない。


 さてドレスなどを〈ストレージ〉に入れます。

 城の料理人に軽食を用意してもらって、それらを〈ストレージ〉に貯め込んでおきます。

 〈ストレージ〉内は時間停止していますから、いつでも美味しい軽食が食べられるという寸法です。


 さあ、王都へ向けて出発しましょう。

 迷宮転移でイフリート迷宮の第一階層に転移します。

 こっからの方が近いんですよね。

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