その3人、主人公らしい
瀧 壮一
第1話
魔法も使えるなら使える方がいい。前田は黒板を見ていれば自然と見えてくる景色をバックにそう思った。それはそうである。しかもちょっとやらしいぐらいの。透視だろうか、体の操縦だろうか、はたまた透明人間になるか…
「おい。前田なにぼーっとしとるのだ。この問題の人物わかるか?」
「あっ。はあ、はい、今川義元っすか?」
「違う、クロムウェルだ。どこを見ればそうなる?」
どっと周りの人たちは笑う。うざいはこのつるつる教師、こけてしまえばいいのに。
「いてっ!」
先生がこけた。近くには数本の先生の残りの資源が落ちていた。
「ぶっはははw」
ついつい笑ってしまった。笑わざるおえないだろう。腹を抱えて笑っていると、
「おい。前田、授業は聞いても見てもいないのに人の不幸には目がないようだな。」
「そうっすね」
「いい加減にしろ!」
また教室は盛り上がる。ま、さっきのはまぐれかな。そう思いながら前の席の子に対して念じてみた。くしゃみしろ!。
「へくしょんっ」
あ、くしゃみした。マジかよ。これは来たのかもしれない。さてさて…
《どうしてやろうか…》
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