第12話ミラクル事件感想編~当日~
何!?いきなり抱き締めた!何も言わずに抱きついたぞ!何?!どうした?!何が起こった?!おばちゃん大パニック!!
これって相手は私のことが好きだってことだよね?じゃなきゃ触るのもヤでしょ?え、でも全然好きだって言わないね。無言で何秒か抱き締められてんのか?この後どうする?ん?この先どうなるんよ?
あ、ゆっくり離れた。
目があった。
…
!?
するの?!
するんだー!!
…
ん?何だこの違和感。十何年も夫としかキスしてないから生じるのか、この違和感。ドキドキの高揚感じゃなくて、いつもの感触じゃないことから生じる違和感だなきっと。
え?この人素敵だなってずっと憧れてたはずなのに、何で冷めた違和感しかないの?なぞ。これって、生物学的に女性は同時に複数の男性とは関係結べないってことなのでは?私まだ夫と終わってるわけじゃないし…。えーやだー。何この気持ちグチャグチャな状態ー!!
…
そんでどうするの?…何も言わんのかーい!よく分かんないけど私が言っちゃったよ、「好きです」って。そんなん言わんでも相手が分かってたからキスしてきたんだろうけど、本とに相手は好きですとも、関係深めたいとも言わない。既婚者がする恋愛?ってこんなスタートなの?
確かに二人きりになる状況を意図的に作ったのは私だったけど、当日やっぱこれはまずいな、さっさと用事だけ済ませて帰ろうと決めていた。典型的な優等生タイプだし、罪悪感も人一倍感じる方だから危機管理能力は高い方だ。なのに相手はスイッチ入っちゃってたのか、なかなか帰ろうとしなかった。
やってしまったー。後悔半分、嬉しさ半分だった。いろいろ何で何での疑問もあったけど、こんな私でも素敵だなと憧れてた男性にキスしたいって思ってもらえたってことは純粋に嬉しかった。それなりに自分にも魅力があるって思えて自己満できたし、ちょっとした達成感みたいなのも味わえた。ただ、この先どうなるのか、自分がどうしていくべきなのかということの問題が山積みになってくのは確定だと思った。
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