第5話 並んだ時間(2月16日)

私の見上げる空だけが、そっと時間を止めている。

ひやりと頬を撫でる空気さえ、そのままぺとりと張り付いた。

真っ白な雲の端だけが炎のように光を放ち、吸い込まれそうな輝きに目を奪われる。


気配を感じて隣を見ると、2つ並んだ缶コーヒー。

待ってたよと悪戯いたずらっぽく笑う貴方と共に、私の空も動き出す。

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