第4話 ストロベリーパイ(2月12日)

前日の夜から漂う苺の甘い香り。

秒を刻むディスプレイ。じわじわ焦げ目がついていく。


焼き上がり。

じゅわじゅわ音が続く中、さくっさくっと切り分けて。

断面からのぞく宝石のような深いピンクに笑みこぼれ。


挽きたての豆で淹れた珈琲添えて。

口に運べばサクッと響き、優しい甘さと酸味が広がっていく。

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