第2話 イカプーチンのウクライカ侵攻
突如、ダイオウイカ国のイカプーチン大統領がウクライカ国に攻め入った。
強力なダイオウイカ軍に襲われ死傷者を大勢出しながらもウクライカ国は防戦を続けている。
今世紀になってダイオウイカ国を枢軸とするイカ連邦は分裂し、グルイカ国やクリイカ国などが魚連合と仲良くなりイカ連邦から離れて行った。
イカルーシ国は、独裁的な大統領をイカプーチンが支えることでかろうじてイカ連合に留まっている。
この度のウクライカ国のイカ連邦離れは容認できない。
「このままでは魚連合に世界の海を支配されてしまう。この数十年、魚連合と仲良くしようとしたが、魚連合は俺様を先進国の集りSea7のメンバーにもしてくれない」イカプーチンは憤りを隠せない。
「まずはウクライカを併合して、他の国々も征服してやる」
一匹のウツボが立ち上がった。ウツボは決死の覚悟でダイオウイカ兵士の群れの中をくぐり抜けイカプーチンの前に躍り出た。
「イカプーチン、オマエは何がしたいんだ!魚連合もイカ連邦も国自体も便宜上のものだ!大切なのはそれぞれの国民の命と平和だろ!」
「俺様は国民に選ばれた大統領だ。俺様は国民の総意だ!」
「政敵を粛清し、議会を統制し、二十年も大統領やってたら立派な独裁者だ!民主主義を騙るな!」ウツボはイカプーチンに噛みついた。
大統領の負傷でダイオウイカ国はひとまずウクライカ国から撤退した。
海の世界に一時の平和が訪れた。
人間に生まれ変わる何回か前、ウツボのときの田原総一朗氏の物語り。
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