(四)-4(了)
「俺のときもそうだったらしい。ちなみに俺は、あいつと別れる前に、何度もお前のこと聞かれたぜ。どういう人間なのか教えろ、って」
「僕のことを?」
「ああ。同じ授業に出ているなら知ってるでしょ、とか言われて」
「でも、君と僕とは接点ないよね。同じ学部、ってことぐらいじゃない」
「だから聞かれたんだろうな。まあ、俺はお前のこと、何も知らないからな」
そういうと、サーファーは「じゃあな」と残して自分の席に戻っていった。
その直後、教室のマイクがオンになる雑音が聞こえて、先生が「遅れて済みません」と話し始めた。
(了)
クソ親父の娘 筑紫榛名@12/1文学フリマ東京え-36 @HarunaTsukushi
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