(二)-2

 すると彼女がいきなり言い出した。

「私たち、お付き合いしましょう」

 それを聞いて、僕は思わず、大声を上げて立ち上がっていた。その声はあまりに大きかったらしく、ファミレスの周囲の席に人たちが、一斉に僕の方を見ていた。係の人が近づいてきて「お客様、申し訳ありませんがお静かにお願いいたします」なんて注意されてしまった。

「いいから座りなさいよ」

 そう言われて、何も考えられなかった僕はようやく椅子に座ることができた。

「イヤなの? あたしと付き合うのが」


(続く)

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