【休載】魔王だけど、まあ世界は俺に任しとけ

紺灰

0章 世界を手に入れるのは君ではない

「ようやく辿り着いたぞ、魔王め。

 この私が貴様を成敗し、この世界を手に入れる!!」



「いや、いきなり世界手に入れるとか、どこの魔王だお前は。

 ったく、今月これで何人目だ?」



男は溜息混じりに呟いた。



「はいはい、かかっておいで」



「な、舐めるなぁぁぁぁ!!!

 見よ!これが私の魔法だ!!これで貴様を、、」



「ほー」



俺はそのよく分からん青年の手から巨大な炎が立ちのぼるのを見て、思わず感嘆した。

やっぱり人間が魔法を使ってる姿は、何度見ても見慣れない。



「くらえ!豪炎!!!な!???」



「もう来んなよな」



ドガッッッッッ!!!!



「ウワアァぁぁぁあああ!!!!」



パリィン!



炎の中からただ殴り飛ばしただけだが、名前も知らん青年は吹っ飛んでいき、窓を突き破った。



「ふー」



「「お疲れ様でした」」



「汗流してくるわ」



渋い声とハスキーな声を背に浴室に入った男は、シャワーを浴びながらあの日の事を思い出していた。

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