浮気は隠せない
ふと『浮気はわからないようにされても嫌だ』と思った。先日、創作の中で不倫のことを書いたからかもしれない。
よくある浮気や不倫を許せるかどうかという話で『墓場まで持って行け』、『隠し通せ』という論。私は隠し通されるにしても嫌だ。騙されることが嫌いなので、たとえ私が知らないにしても、不貞を行われたという事実があることが嫌だ。
というか、浮気をする人はどうして隠し通せると思うのか。バレる可能性や要因は無数にあるのに。そのすべての要因を潰すことができるというのだろうか。その苦労は計りしえないし、不倫をしたことで得た幸せにはきっと釣り合わない。
それとも、もしかしてパートナーのことを"気づくことができないほどのバカ"だとでも思っているのだろうか。仮に自分が気づかないとして、相手も気づかないと何故言いきれるのか。
とはいえ、『隠し通してくれるなら許す』という被害者側の意見が理解できないわけではない。きっと『知らなければされていないのと同じ』ということだと思う。いわゆる、シュレディンガーの猫だ。
だが、実際私たちの現実では、毒ガスの箱に入れた猫はほぼ死んでいる。それは開ける前から予測できるだろうと思う。箱から漂う匂いや、中から聴こえる音。もしくはなんとも言えない雰囲気。予測に足る要素はいくつもある。つまり、開ける前に中の結果を全く予想できないようにするには、そういった工夫を施された箱でなければならない。しかし、状況によってはわからないようにすることが、中の結果を予測する要因のひとつとなることもある。
つまり、うだうだと何が言いたいかと言うと、『隠す』という行為そのものが疑いを生じさせるため、結局浮気を隠しきることは難しい。
ここまで考えて、ふと思ったのだけど、ひょっとして『死ぬまで隠すなら許す』とは『隠し通せるわけがない(結局は許さない)』という意味もあるのかもしれない。
あと、少し話はずれるが、最初から浮気をすることにお互い合意をしている関係ならば、浮気にここまでの忌避感はない。私はきっと嘘をつかれるのが嫌いなのだと思う。
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