恋砂時計を逆さまにして
closet
プロローグ
学校と
私は純と待ち合わせをしていた。
大事な話をするために。
私が階段を上ってガラス張りの道に着いた時、純は既に待っていた。
純の隣に立って手すりに肘をつきながら、私はため息交じりに言った。
「ねぇ、別れよう?」
「俺は雫とこれからも付き合いたいんだけどな」
「じゃあ、高校卒業した時にまた付き合おう」
「雫はどうして俺と別れたいの?」
私は本心を言った。
「学校にまともに通ってもいなくて、通ってても保健室登校なのに、それでも付き合ってるって、何か不純だなぁと思って。せめて真面目に付き合うなら、高校卒業してから付き合いたいと思って」
「わかった。話はそれだけ?」
「うん」
急に腕を掴まれ、キスをされた。
「今のは別れのキスだ。それじゃ」
純は私に背を向けて帰っていった。
私も純が見えなくなってから帰った。
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