第19話
相良さんと出会ってから2週間後。残業終わりでへとへとになっていた僕は、ベッドの上に倒れ込む。目、疲れた。今日も一日パソコンと睨めっこ。ブルーライトカットレンズがついたメガネを使っているが、目がしょぼしょぼする。元々視力は悪い方だから、これ以上目のことで懸念材料を増やしたくない。
さっさとシャワーを浴びて、好きな曲でも聞いて寝落ちしよう。そう思って、持っていたスマホをベッドに置こうとしたときだった。ぴこん、とショートメッセージがスマホの上部に出る。『相良 優希さんから1件のメッセージが届きました』と書いてある。なんだろう。そう思って、アプリのアイコンをタップ。
「雛瀬くんお疲れ様。明日、この間のバーで飲もうと思ってるんだけど、どうかな? 18時頃には俺はもう店にいるから。あそこの食事も美味しいからさ、都合良ければ来てくれると嬉しいよ」
その次に、goodnightと吹き出しのついたうさぎの絵文字が送られてきた。うさぎか……ちょっと意外かも。こういう絵文字も使うんだ。僕はすぐさま返信する。
「ぜひ、ご一緒させてください」
なんとなく、絵文字も入れた方が良いだろうと思ってシンプルにニコちゃんマークにしておいた。これなら、不自然ではない。
明日、仕事頑張れそう。相良さんと会えるのだと思うと、なんだか心が晴れてきて。その晩、僕はぐっすり眠ることが出来た。
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