第56話 キャベ焼き



本日は

嘲笑う者2(執筆中)にご出演頂く

紫草さんに登場していただきますた。


彼女は若くして剣術道場の師範代になられたという

強者でございます。


では師匠

お願い申し上げます。


こちらこそ

先ずはキャベ焼きと言うからには

キャベツを切らねばならぬ。


御意。


そしてキャベツ一玉

これをまな板の上に置き

まな板を一切傷つけぬように

一刀両断

「キョエーイ」


お見事。


では織風

やってみよ。


は。

では

「キョエーイ」

「・・・・・・・・」

「済みませぬ、何んか、キャベツが3分の1と3分の2に分かれてしまいますた」


この未熟者奴が

掛け声が違うのだ

貴様の掛け声は

「虚栄」

になっていたではないか。


はっ

ではもう一度

「キョエーイ」


違う、それは、

「今日酔えーい」

だ。


はは

では、再び、

「キョエーイ」


まだ違うわ! それは、

きん呉れーい」

だ。


はははっ

そう聞こえましたか?


心の声がしておる

この盆暗が

もう良いわ

そのキャベツをみじん切りにでもしておれ。


御意。


切れたら

そこにある小麦粉をふりかけろ

軽くだ

・・・・・・・・?

なぜ踊るのだ?


は、

軽い感じを表現してみようと思いまして。


・・・・・・・・。

踊りながらだと軽く振りかけられるのか?

私には気が振れているようにしか見えないが?

好きなようにしておれ。


はは

では続けて。


・・・・・・・・、

もう

そのくらいにしておけ

あとは卵を人数分割入れろ

混ぜて焼く

片面が焼けたら裏返して

そこにアメリカンならサラミ

ウエスタンならベーコン

ジャーマンならソーセージ

地中海なら魚介類

北海道なら蟹しかないだろうが!

金がないから蟹かまじゃー!

ええい! これでもかー!


お師匠様

そのくらいにしておいた方が

此処には二人しか居ませんのに

キャベ焼きが一度に五枚も出来上がっておりまする。


・・・・・・・、

もう一度裏返して焼く

あとは好みに合わせて

ソース

ケチャップ

和風ならポン酢

醤油も良いが

マヨネーズを忘れてはいけないだろうが!


・・・・・・・、

師匠

落ち着いてください

そして

それだけを言うために

何故に抜刀せねばなりませぬか。


では鞘に収めようぞ。


ありがとうございました。

それでは皆様

召し上がれー!

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