2022/6/19 TOPANGAチャンピオンシップ本戦 オフライン決勝最終日

●ウメハラ配信

https://www.youtube.com/watch?v=cgIxVTO6pQc

https://www.twitch.tv/videos/1507988870


 お、面白かった……!

 冷静な言葉では書き残せないようなトパチャン最終日、本当に面白かった。今まで3ヶ月にわたって繰り広げられた争いが、こんなに見事に結実するルートがまだあったのかという終わりだった。

 いつもより更に長めの7時間の配信となった今回、全試合終了時に実況解説のハメコとカワノが口を揃えて言っていた、「今日の最初の方の試合の記憶がない。詳細は忘れてしまって、良い試合だったことしか覚えてない」という言葉に同意する。

 良い試合はたくさんあった。

 既にももちコーディーを倒しているガチくんラシードが、竹内ジョンのコーディーには4-7で負けたこと。元ラシード使いのジョンが、悲願の一勝を手にしたこと。

 ぷげらガチくんの盟友激突が一進一退だったこと。

 でも、こういう試合の印象が吹き飛ぶぐらい、すごいことが2つあった。因縁じみたときどももちの対決が最初にあったことすらもう、よく覚えていない。自分の記録を振り返って「そういえばユリアンを出したんだな」とやっと思い出せた。それぐらい強烈な出来事、2つを振り返っておく。


 ももち(コーディー)対ときど(ユリアン)、2-7ときど。

 ウメハラ(ガイル)対ぷげら(バイソン)、7-5ウメハラ。

 ガチくん(ラシード)対竹内ジョン(コーディー)、4-7竹内ジョン。

 ももち(コーディー)対ふ~ど(ポイズン)、2-7ふ~ど。


 2日目まで全敗だった竹内ジョンとウメハラは、本日ようやく白星がついた。

 ガイル不利だと思われていたバイソン戦を突き詰めて、とうとう7先でもぷげらバイソンを倒してしまい、気持ち悪いやりこみぶりを見せつけたウメハラ。

 続く竹内ジョンのコーディーとの試合前、ウメハラはこんな事を言った。


「昨日の夜と、今日の昼も、コーディー戦やってたんですけど。今日の昼にようやく開眼いたしました。『ガイル有利』でお願いします」


 ウメハラはもう優勝の目がないどころか、この試合が決勝リーグの最下位決定戦だ。つい昨日ももちコーディーには全く及ばず負けている。自身の最後の出番を盛り上げるためにちょっとふざけて大げさに言っているのだろう。

 試合開始前はそう思っていたが、始まってみると動きのキレが違う。いや、その前のぷげら戦からキレが増していたのは間違いないのだけれど、間合い調整と選択の通し方がより完璧に見える。ジョンのコーディーが押されている……!

 ジョンがももちより弱いから押されているのでは、という雰囲気はなかった。ウメハラ側が強くなっているのか? これガイル有利なのか? 本当に?


 ウメハラ(ガイル)対竹内ジョン(コーディー)、7-4ウメハラ。


 こうしてウメハラは2勝目をあげた。

 この3ヶ月の配信を見て記録していた人間なので、ウメハラがずっとコーディーに悩まされていたのは嫌というほど見てきている。

 中でも「竹内ジョンのコーディー」というのはBリーグ開幕からの課題で、スパー相手にももちを招くという、ウメハラももち両サイド的にも珍しいスタイルで挑み、ももちと戦ってコーディー戦を理解し始めているひぐちの動きをCFNで研究、キャラ批判ゲーム批判とも取れる発言でファンとアンチの盤外戦が行われ、前大会の優勝者でウメハラの友人でもあるカワノを蹴落としてジョンが決勝に上がってきて……。

 山盛りに色々あった中、今回の『開眼』でウメハラが竹内ジョンに勝った。


 この構図には最近見覚えがある。SFLでバイソンに負けて以来バイソン対策をやり続けて、FAVcupでぷげらバイソンを倒してウメハラが優勝したときの構図だ。

 トパチャン決勝リーグは7名中6位。しかし、「この組み合わせは絶対無理だろ」と自他ともに認めていたような組み合わせをひっくり返す、課題をひとつ愚直にこなすことに関しては、ウメハラはトップクラスなんだろうなと改めて思い知らされた。

 ウメハラの格ゲー以外の配信を見ていても、万事この調子でドラマを生んでいるのは知っている。特待生ばかりの中でテストの平均点は周りより低くても、誰も解けなかった問題のみをテスト後に何日もかけて解いてくる唯一の人間。そういうタイプの人だから、勝っても負けても見ていて飽きない。


 ぷげら(バイソン)対ガチくん(ラシード)、5-7ガチくん。


 ぷげガチの関係性対決をカワノ解説で見るという、グッパチ3者が噛み合う試合も盛り上がる中、ついに優勝決定戦。

 ときど、ふ~ど、ここまで全勝の二人が戦う。勝ったほうがこのメンツに全勝で、優勝を飾る。

 試合前にふ~どは「スト6も目前でスト5最後の盛り上がりとも言えるこのラストシーズンに、このメンバーに勝って優勝したらアツいですね」と語った。

 ときどは「時期がどうとかメンツがどうとか関係ない。スト5は最初から最後までずっと俺のゲームだということを証明してみせます」と語った。

 ひょうひょうとした態度で大事な大会を勝ちたいふ~ど、状況関係なく全部俺が勝つという気構えのときど、対象的な二人の対戦が始まった瞬間に早速驚くことが。

 ふ~どがバーディーを出してきた。昨年のSFLから数えて一年近く表舞台から鳴りを潜め、もちろんトパチャンではBリーグからも一度も出していないバーディーを、ここで投入。最も効果的なタイミングではあった。

 ところがときど、バーディー戦もやっている。ちゃんと対策した動きで迎え入れる。ふ~どいわく「バーディーは完全にオフラインでしかやっていなくてオンライン上に情報は残してないのに、バーディーを見越して対策してる動きを、最初からときどがしていた」と。ときどには抜き打ちテストが通用しない。


 試合展開は恐ろしいほどの五分だった。ルークとバーディーでこんなに競り合いになるものなのかと驚くほどの、タイムアップ間際のシーソーゲームが続く。

 星取りも不気味なほどシーソーで、必ずどちらかが2連勝する。ときどが2-0。ふ~どが2-2。ときどが4-2。ふ~どが4-4。ときどが6-4。

 7先で6-4はさすがに厳しい。あと一回勝てばときどが優勝だ。この局面でふ~どが再びぶちかましてくる。バーディーからポイズンにキャラを変更した。そこからふ~ど3連勝。

 ふ~ど6-7。2勝ずつのシーソーがようやく傾き、デュースになる。しかし今度はここから交代でひとつずつ、勝敗が入れ替わる。

 ときど7-7。ふ~ど7-8。ときど8-8。ふ~ど8-9。ときど9-9。ついに19試合目にまでもつれ込んだ。最後の一試合に勝った方の優勝。この3ヶ月の総当り戦の末の優勝まで、あとたった一試合勝つだけ。激重の一先勝負。

 ここまでの18試合の攻防、出せるキャラも出せる技も出せる戦略も、スーパープレイもミスも全部出し切ったように見えた。ときど対ふ~どのこの勝負を、「今回のトパチャンで一番面白かった」と迷わず言えるほどの名勝負だった。

 3ヶ月みんなで積み重ねてきた舞台の集大成が一番面白いなんて出来すぎだろう。

 トパチャン決勝リーグ開始前から、「気を抜いたら全員負けそうなこのメンバーで戦うの面白そうっすね」と言い続けていたふ~ど。面白そうに最後の勝ち星を取る。


 ときど(ルーク)対ふ~ど(バーディー、ポイズン)、9-10ふ~ど。


 優勝は、ふ~ど。

 ときど、ウメハラ、ガチくん、ももち、ぷげら、竹内ジョン。彼ら全員と7先をやって勝ち、全勝で優勝。文句なしに一番強い。

 お、面白かった……!

 面白さの余韻に浸っていたら、トパンガ代表のにゃん師から「スト5の最後にワールドチャンピオンシップやりたいと思います」と発表があった。これを世界中のプレイヤーとやるの? 絶対見る。まだまだ見るべき試合がある。


●日記

 日曜日なので、今日も配信前の時間にオンラインボドゲを少しだけ遊ぶ。

 それ以外の時間はトパチャンで一喜一憂するだけでカロリーをどっと消費した。みなさんお疲れ様でした。終わった後もしばらく「面白かったなー……」と放心している間に日付が変わっていた。

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