カメレオン

柚木

モテない方のモテる名前の奴がモテるまで。

この世にはモテる苗字が存在する。


例えば、橘とか佐久間とか櫻井など…と。


まぁその中の苗字の一種である「 西畑 」。


これが俺の苗字だ。


因みに苗字だけでなくモテる名前もある。


蓮とか悠貴とか駿介など…とかと。


そして俺はその中の一種の「 廉 」。


つまり俺はモテる名前、「 西畑 廉 」だ。


毎朝、学校に行くと黄色い歓声や拍手……


告白、ラブレターなどで人が…いる…はず…


なのに、俺は一切モテない。


それは何故か…どの学校にも1人は確定。


絶対的王子様が存在するからなのだ。


「 橘 優太 」。学校の絶対的王子様である。


俺はそいつの幼馴染みなのだ…


モテる名前×モテる名前だと片方だけ


モテるという正に現実的なラブコメである。


そしてこの話はモテない方のモテる名前が


モテるまでのラブリーコメディである。




まず、モテるためには何が必要かである。


俺は既に1つのステータスを持っている。


そう、名前だ。「 西畑 廉 」この神ネーム。


親に感謝しかない名前だ。


名前以外となると外見と性格が重要になる。


ネットで調べた結果だと。


外見は爽やかでイケメンでマッシュの髪。


幼馴染みの橘 優太の外見はというと。


爽やかでありマッシュのセンター分け。


正にモテ男の見た目をしている。


似合う男のみができる最強の外見である。


因みに俺はアニメでよく見る根暗の見た目。


俺は速攻で美容院に向かった。


美容院で色々と試行錯誤した結果…


マッシュで前髪透かし気味の髪型になった。


モテ男って感じの見た目に変わったはず。


次に性格だ。


ネットの内容を引用すると…


性格は優しくて気が利いて笑顔な性格。


比較対象として橘 優太で比べる。


優しくて気が利いて文武両道の笑顔人間。


プラスに女の子への対応がズバ抜けである。


本当に何処を見てもモテる要素しかない。


まぢで考えるだけでウザすぎる。


そして俺の性格はというと…


推ししか勝たん ! 2次元最強☆ガチヲタだ。


女の子への対応は2次元以外お断りである。


まさに古典的なヲタクの1人である。


これではダメ人間のくそ人間。


ということは、性格を変えるべく廃棄場へ。


ヲタク卒業をし、3次元に慣れる。


これで装備は揃った。


完璧モテる男になったはずだ。


学校に行けば、黄色い歓声の嵐である。


学校に行くのが楽しみで仕方がない。




週が明け、今日から学校である。


登校は常に橘と一緒だ。


家が隣のため毎朝、橘との登校である。


此奴との登校は周りの視線が痛い。


本題の方だが初見の反応は死ぬ程薄かった。


モテ男は幼馴染みに興味がない。


そして遂に学校に到着した。


まず、橘への黄色い歓声が校内に響く。


次に俺への黄色い歓声が……ひ、び…かない。


何故だ…イメチェンをし、モテ男になった。


はずなのに…何故だ…不思議すぎる…


「西畑、お前さ変わりすぎ。」


「ってか素が良いから反応に困る。」


なんと…変わりすぎたらしい。


そんなに変わった自覚はない。


そして素が良いとかお前に言われても。


「皆、『 西畑 廉 』これだから。」


「「「「「えええええええええ」」」」」


これとは何だ。


そしてええとは何だ。


イメチェンしたが何か悪いのか。


疑問しか浮かばないんだが。


殺してもいいのか。


「に、西畑くん、イケメンじゃん。」


「やっぱ、西畑は素が良いよな〜。」


「西畑ってこんな爽やかだっけ?」


「西畑くん…推せる ! 」


人集りが凄すぎて呼吸困難なる。


それにさっきまでの反応何処に行った。




これにてこの物語は終わりを迎える。


モテない方のモテる名前がモテるまでの


ラブコメは終わりを迎える。


この先、俺が王子様の「 橘 優太 」以上に


モテる事ができ、黄色い歓声は貰えるのか。


その辺りはお察し頂けると嬉しい。


それではまた何処かで。


以上、「 西畑 廉 」でした。

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