旅行2日目 素敵な夜の過ごし方
18時過ぎに熊本へと到着した僕とみーこはそのまま真っ直ぐに本日泊まるホテルへと向かった。時間も時間だからね、観光は明日にお預けである。
「やっと一息付けたね~。」
「そうだねぇ。 みーこちゃん、運転お疲れ様。」
次回以降の旅行では僕も交代で運転しているのだけれど、今回の旅行に限っては全ての運転をみーこが担当してくれている。みーこの疲労は僕とは比べ物にならなかっただろう。
旅行2日目なので僕の体力(精力)的にはまだまだ余裕あったが、お疲れのみーこにこれ以上負担を掛けるわけにはいかない。この後はのんびり過ごす事にしよう。
「それで、今日の晩御飯はもう決まっているの?」
「今日のご飯は本当になにも決めてない! この近くで調べて良さそうなところにしようかなーって。」
運転疲れも考慮して今日のご飯は近所で済ませるようだ。人気店での食事も乙なものではあるけども、ホテルでのんびりする為に近場のお店で済ませてしまうのも悪いことでは無い。
なにせ早くに全ての用事を済ませてしまえばその後は自由、宴の時間に回せるのだ。これもまた旅行の醍醐味と言えるだろう。事前にお酒を購入しておくのも忘れてはいけない。
尚、予約無しでのご飯所探しは昨日とは打って変わって難航し、最終的には近くの焼き鳥屋さん【
ただし、他の焼き鳥屋さんと際立つ差のある美味しさかと言われると難しい所ではある。今回はお店へのアクセスの利便性が何よりのスパイスになったと言うことだろう。
◇◇◇
食事にお風呂も済ませれば、あとはお楽しみ時間の始まりだ。と言っても、前述の通り今回のお楽しみに性行為は含まれていない。
それならば何をするのかと言うと、まず1つは当然のように
ホテルの個室で恋人とお酒を飲みながらのトークと言うのは当然のように楽しい。
なにせ、キャバクラと違って好きな女の子にいくら触ろうとも、時間を掛けようともお金はかからないのだ。この時点で楽しくないはずがない。
その上で視線も気にならない環境ともなれば、性行為がないからと言って自重する僕の手では無い。
むしろ僕ならこの状況で手を出さないのは彼女に対して失礼だと自己弁護さえ出来てしまえるね。
ただ、問題があるとするならばそれは『トークには話題が必要』な点だろう。
『恋人となら幾らでも話題が尽き無い』と言い切れればカッコいいのだが、残念ながら僕にそこまでのトーク力はない。
そもそも、昨今では会話なんて通話なりメッセージなりでいくらでも出来てしまえるのだ。
ドライブ中にも会話はしているので、ずっと話していればいずれ話のネタは尽きる。そうでなくとも会話以外に酒のツマミが欲しいと思うことだってあるだろう。
旅行期間を考えるなら別の手を用意して損は無い。
「今日はなに観るの~?」
「いくつかピックアップしてきたから、その中から決めようか。」
話題の最たるものと言えば、やはり動画視聴だろう。ただし、今回視聴するのはテレビの番組ではない。
旅行先では地元と番組表が異なる可能性が高く、テレビ番組は当てにならないのだ。
また、携帯電話での動画視聴とも違う。
1つの携帯を身を寄せあって視聴と言うのもカップルらしくて悪くはないのだが、旅行中ずっとその体勢では疲れてしまうだろう。
それならどうするか?
「準備するから、ちょっと待ってね。」
「はーい。」
そうしてキャリーケースから取り出したのは状況を打破するとっておきのアイテム。
要は、旅行にノートパソコンを持参していたのである。
最近のホテルは(そこそこ以上のランクであれば)大抵どこもWiFiを完備している。流石に電波状況こそまちまちではあるが、それでもノートパソコン1台あればゲームに動画視聴になんだってできてしまえるのだ。
しかも、コードを繋げばノートパソコンの画面をテレビに表示する事も出来るのだから迫力に欠けることも無い。これ1つで話題には事欠かなくなるだろう。
と言うわけで、今回は彼女と見るのにオススメのアニメをいくつか紹介しようと思う。
ただし、これはみーこと僕の好みが多分に含まれているので、あくまで参考程度に考えて頂きたい。
・がっこうぐらし
可愛い女子高生が学校で暮らしてみるハートフルストーリー。オープニングがとても良い。
ところで、ハートフルって
・Vivy -Fluorite Eye's Song-
音楽、映像、ストーリーのどれもが良い。僕も可愛いアンドロイドが欲しいぜ……。
・リコリス・リコイル
みーこが最近見た中では一番のお気に入り作品らしい。僕的にも最終話以外はとても面白かった。
・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
みんな大好き悪役令嬢モノ。主人公が面白い。
・約束のネバーランド
1期の構成は神ってると思う。
『恋人との貴重な時間を動画鑑賞に消費してしまうなんて』と思う人もいるかもしれないが、お互いが楽しい時間を過ごせていればそれは十分に素敵な夜なのだ。会話や性行為をするだけが素敵な夜の過ごし方ではない。
……あれ?でも性行為では気持ち良さこそ互いに共有しているが、楽しんでるのは一方的に僕だけなような気がするな?
いいや、きっと気のせいだろう。ただ単に彼女が笑顔よりイキ顔ばかり浮かべているだけに違いない。
それに、『快楽堕ち』には『楽』の文字が含まれている。それなら、何も問題あるまい。
尚、この日はその後に+3回の絶頂を追加して合計84回で旅行2日目を終了する事となった。
『性行為は控えると言っていたのはどこにいったんだ』と思うかもしれないが、僕はこれでも控えているつもりである。
今になって思い返せば彼女が3回も絶頂に達しているなら十分行為に及んでいるように思えるのだけれど、前日の絶頂回数で僕の感覚はバグっていたのかもしれない。
ただ、これで1日目に確保していたアドバンテージは全て無くなってしまった。それどころか、この日の他にもう1日は移動日で性行為が出来ないことを考えればどこかで大幅に巻き返さなくてはいけなくなってしまったのだ。
つまり、1日目を超える決戦が確定したのである。いよいよ勝ちの目は遥か彼方へと遠ざかってしまった。
でも僕、そういう
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