しょの12「二十年ぶりの新作小説2」について

せっかくなので。(何が?)


「宮本武蔵」版の「二刀流」。

書いてみました。


ワクチンの発熱の中。

布団の中で妄想しました。


これも、エントリーしてません。

やり方、知らないので。


では、はじまり、はじまり~。


【二刀流2】

「チャンか、チャンか、チャ~ン・・・・。」

自分で口ずさみ、スキップしながら登場。


「宮本武蔵・・・・どぅえ~すっ。」


精一杯の笑み。

どこか、役所広司さんに似ています。


服はヨレヨレの浪人衣装。

髷はボサボサで所々、ほつれています。


「チャンか、チャンか、チャ~ン・・・・。」

これまた、上手から。


「佐々木小次郎・・・・どすぅ・・・。」


小首かしげて、可愛く。

「au」桃太郎の松田さんのイメージで。


まっ白なピカピカの衣装。

後ろに差した日本刀がカッコいい。


【ふたり、あわせてぇ~・・・。】

顔を近づけ、カメラに向かって。


【戦国ブラザーズゥ~・・・・。】


「ドンドン・・・。」

「パフパフ~・・・。」


ダチョウ俱楽部のように。

両手を広げてます。


「さて、小次郎君・・・。」

「何や、武蔵君・・・・?」


「今日の献立は・・・・。」

「いきなりかいっ・・・?」


「えっ・・・・?」

「番組の紹介はぁ・・・?」


「あっ・・・そうでした・・・。」

頭をポリポリしてます。


「失礼しましたぁっ・・・。」

カメラに向かいなおします。


「では、あらためて・・・・。」


小次郎に促します。

うなずく、小次郎。


「武蔵と・・・・。」

「小次郎のぉ・・・。」


【戦国クッキングゥ~・・・・。】


「ドンドン・・・。」

「パフパフ~・・・。」


ダチョウ俱楽部のように・・・。

もう、いっか。


「武蔵君、今日の料理は何やねん・・・?」

「小次郎君、今日の料理はね・・・。」


番組がリズミカルに始まります。


「戦国版・・・・。」

武蔵君、声をひそめて。


「戦国版・・・・。」

小次郎君、同じく。


「鹿肉のハンバーグゥッ~・・・・。」

何故か、ガッツポーズで。


「おお、ええなぁ・・・それ。」


うなずく、小次郎。

白い歯がまぶしい。


「では、小次郎君・・・。」

「え・・・?」


「え・・・?じゃない・・・。」

「だから、なに・・・?」


「鹿肉・・・・。」

「鹿肉ぅ~・・・?」


「早く、だしてよっ・・・。」

いら立つ、口調で。


「えぇ~、冷蔵庫には入ってないよぉ・・・。」

後ろ姿もピカピカの白袴。


「じゃあ、捕ってきて・・・。」

「え・・・?」


「え・・・?じゃない・・・捕ってくるの、鹿・・・・。」

「俺がぁ・・・?」


「そう、小次郎君が・・・。」

「い、今からぁ・・・・?」


「そう、今から・・・。」

「えっー、聞いてないよぉ~・・・。」


お約束のギャグをかまして。

小次郎君、下手に消えます。


5分後。

早っ。


小次郎君、上手から。

イノシシ担いで登場。


「ただいま、帰りました~・・・。」

驚きの表情の武蔵君。


「小次郎君、血だらけじゃないの?」

「ちょっと、肋骨、折れてますぅ・・・。」


「命がけのギャグだな。それより鹿じゃないの・・・?」

「鹿は足が速くて、代わりにイノシシが突進してきたので・・・。」


「切ったの?ツバメ返し・・・?」

「いや・・・後ろから体当たりされて・・・。」


「逃げてたら、勝手にこいつが木にぶつかって・・・。」

肋骨、押さえながら、小次郎君。


「じゃあ、さっそく、料理を・・・。」

「心配せぇよっ・・・。」


番組は続きます。


「小次郎君は、野菜切ってて・・・。僕は肉の方、やるから。」

「あいよぉ・・・。」


和やかに続きます。


「でもさぁ、武蔵君・・・。」


小次郎君、鮮やかな包丁さばき。

小気味いい音がタンタンと。


「何・・・・?」

キッチン台の下をのぞく、武蔵君。


「あの時さぁ・・・。」

「あの時ってぇ・・・?」


「巌流島・・・決戦の時だよぉ・・・。」

「ああ・・・あれぇ・・・?」


ゴソゴソと。

何かを探してます。


「何で、遅れたん?自分、けっこう、イライラしたしぃ・・。」

「ゴメンゴメン、腕時計、遅れちゃってたみたいで・・・。」


「だから日本製にしろって、武蔵君、見栄っ張りでオメガ好きやし・・・。」

「あの時はシチズンですぅ~!」


キッチン台から顔を出して、口を尖らす武蔵君。

両手に何か、持ってます。


「じゃ~ん!」


二本の包丁をクロスさせます。

満面の笑みです。


「これぞ、二刀流!」


(ここ、かい・・・?)

(ここ、です・・・。)


「では、これから、肉をきざみま~す・・・。」


両手の包丁で。

まな板の上の肉を刻んでいきます。


「チタタプ、チタタプ・・・。」

もの凄いスピードです。


「美味しく、なあれ・・・チタタプ、チタタプ・・・。」

さすがの二刀流使いです。


「おお・・・すげぇ・・・。」

小次郎君も見とれています。


「そやけど、さぁ・・・。」

オズオズと聞きます。


「チタタプ、チタタプ・・・。」

無心に刻む、武蔵君。


「その、チタタプって・・・・。」

「チタタプ、チタタプ・・・。」


「ゴールデンカムイのパクリ・・・じゃね・・・?」


一瞬、武蔵君の動きがとまりました。


「チタタプ、チタタプ・・・。」

でも、すぐに刻み出します。


「おいっ・・・おいって・・・。」

小次郎君、突っ込みをやめません。


「チタタプ、チタタプ・・・。」

武蔵君、聞いてないふり。


「あかんやろ、パクリはぁ・・・。」

無理やり振り向かせようと、肩に手を掛けます。


「はぁ~・・・?」

ひげ面の顔が登場。


そして。

包丁を持ったままの右手を耳にあててます。


「今日、耳ぃ・・・・。」

「えっ・・・?」


聞き返す小次郎に。

最初から。


「今日、耳、日曜ぉ・・・。」

「それも、パクリ(随分昔の)やないかいっ。」


【しっつれい、しました~・・・・!】


やっぱり。

エントリー。


しなくて、良かった・・・・。(^o^)


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